●更新日 10/20●

監督二名殺害!伝説の記録映画上映


渋谷JR線路沿いにある宮下公園。
この公園には多くのホームレスが住んでいる。

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その宮下公園で『Yamaと公園』と題された映画の上映会が行なわれるという。
上映されるのは『山谷・やられたらやりかえせ』、『公園』の二本の記録映画。
現在開催中の東京ファンタスティック映画祭とは対極の硬派な映画イベント。

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まず上映されたのは

『山谷・やられたらやりかえせ』

これは80年代の山谷争議団の闘いを記録した知る人ぞ知る映画。
労働条件を改善する為、雇用側や暴力団等と闘う山谷労働者達が記録されている。

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しかし、撮影開始11日目に佐藤満夫監督は敵対する暴力団の刺客に背後から庖丁で刺され殺されてしまう。

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その後山岡強一氏が監督を引継ぎ完成された。
路上で死んでいた労働者の場面の、

「享年50歳、野垂れ死に」

というナレーションが恐い。

そして映画完成後、山岡監督も新大久保の路上で暴力団員から銃で頭を撃たれ殺されてしまった。

「両監督以外にもこの映画の撮影中に何人かの仲間が殺されたり自殺に追い込まれました」(山谷争議団)

と『ポルターガイスト』もビックリのリアルにハードでヘヴィな記録映画。

次は『公園』

これは2003年に大阪天王寺公園の路上で営業していたカラオケ屋台の人達が、店を強制撤去しようとする大阪市と闘う姿を記録した映画。

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勧告書を受け取らないカラオケ屋台の人達に業を煮やし、勧告書を投げつけてきた大阪市に対し、カラオケ屋台の人達は

「大阪市は勧告書を渡さずに捨てていった」

と丁寧にも勧告書を“拾って”交番に届けに行く。

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カラオケ屋台の人達も生活がかかっている為、大真面目で必死なのだが、このセンスは良い意味で大阪人らしい明るい逞しさがある。
しかし残念ながら雨が強くなった為、『公園』上映途中でイベント終了。

この二つのシブイ記録映画から力に屈しないで闘う精神を学ぶことはできたが、雨の前には屈するしかなかった。



li.kouji


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