●更新日 07/15●
幻の書を求めて
8月に「ノロイ」という映画が公開されることになった。
小林雅文という怪奇実話作家が謎の失踪前に完成させていたという「呪い」に関するドキュメンタリーを映画という形で再現したものという興味深い作品だ。
氏には公式サイトやファンサイトも存在し、「怪奇実話ファイル」シリーズ等の著作や映像作品をいくつか残しているらしい。
謎の失踪を遂げた怪奇実話作家の作品……。
非常に興味深い!
早速本屋へ。

しかし、氏の作品がない。
店員さんがあらゆるリストを調べてくれたが、
「当店ではこの本を出版されている“杉書房”とはお取引していないようです」
ならば最近、氏関連の本を出した出版社に聞いてみる。
「“杉書房”?分りません。(氏の旧作出版の可能性について)今のところありません」
おかしい、あまりにも周りが知らなすぎる。
ならば、古本屋をあたってみるか。
精神世界関連専門の古書店で、“杉書房”について聞いてみた。

「“杉書房”?聞いたことないですねぇ。怪奇実話ファイルは見たことがあるような……。」
もうこうなったら直接行くしかない。
“杉書房”の公式サイトに載っていた住所に行く。

普通のマンション

ん?
レンタルポスト(民間の私書箱)とは、どういうことだ?
杉書房について聞いてみると、
「個人情報に関わりますのでお答えできません」
しかし「ノロイ」を上映する劇場に問い合わせると、
ここに連絡してみては?と電話番号を教えてくれた!
電話をするとそこは「ノロイ」の配給会社。
「申し訳ありません。映画の関係者等に関することは全く分りません……」
何を聞いてもこの一点張り。
映画「ノロイ」は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のような、宣伝効果や巧妙な釣りでヒットを狙った作品なのか。
いずれにせよ、不明な点が多いということは決して謎などではなく、
もちろん呪いなんかでもないはずだ。
li kouji
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