恐怖の巨匠楳図かずお事務所に潜入！（後編）

前編。

激務で黄疸になった楳図かずお氏は連載を週１本に絞り、なんとか危機を乗り越えた。
その後『まことちゃん』『漂流教室』など数々の傑作を執筆する。


　　　　▲６ヶ国語を勉強中！


創作の秘密に迫った。


――恐怖のイメージはどこから？
４、５歳の頃父親からよく聞かされたこわい話、特に『へび女』ですね。
その時の体験…どういう所でドキッとしたかとか。
その記憶を怖いかどうかの判断の目安にしてます。


自分が本当に怖いなと思ったことは自信が持てるんですよね。




▲『まことちゃん』より。「グワシ」「サバラ」などのギャグが流行った。


――漫画を描くひとにアドバイスを！
きちんとお話をつくり執筆に入って下さい。
僕はオチを決めてから前に向かって話を考えます。
読む人と逆に進行して行くんですね。


――絵の面では？
芸術を目指して欲しいです。
漫画大国なのに漫画が低く見られているのはおかしい。
漫画は世界に誇れる芸術になりえます。


――成功の理由は？

アイディアのストックがいつもあった。

時代の先取りが出来た。

病気をしなかった。


の３つです。
１つの作品に５つの話を作ってましたから、使わなかった話が後で役立ちました。



▲中学時代のカットを見た手塚治虫が「天才が現れた」と言った逸話は有名。


締め切りにも精神的に追い込まれることなくひたすら「考えるだけ」というタフな楳図氏にも弱点が……。
「蜘蛛と心臓を描くのがイヤ！」だという楳図さんは、



気持ち悪いのでアシスタントに描いてもらうそうだ。



心臓に至っては「鼓動の音さえも聞きたくない」と、この時ばかりは心底イヤそうなそぶりを見せた。



――今後の活動は？
作品を映画やドラマにしてみたいですね。
『おろち』『漂流教室』『洗礼』『わたしは真悟』『14歳』を超大作でハリウッドに負けないモノにしたいです。
それには大金がいるので、





スポンサー募集してます！　（心の叫び）



――先生はお金ないのですか？

映画作る大金はありません。ははははは。