●更新日 03/24●

ルミちゃん事件 〜背景〜


「ここでお話することは、ルミには内緒にしておいてください」

鳥取県内の某喫茶店で。
ルミちゃんのお母さんは、そう前置きして話しはじめた。





数年前。
ルミの母は、金に困っていた。
夫に隠して作った借金のためだった。

金を作るため、幾人かの男性と関係をもった。
なかには性交中の性器の写真を撮りたがる男性もいた。

写真を撮ったのは2人。「男性A」「男性B」
2人に互いの面識は無い。

男性Aは暴力的で、まるでヤクザのような男だった。
ルミの母の切り出した別れ話に逆上し、尾行して住所を見つけ出すと、
「俺と別れるならおまえの家庭をめちゃくちゃにしてやる!」
と脅し、交際を強要した。

悩んだルミの母は「探偵」に相談する。
男性Aとの関係を清算することはできないものか。



しかし、料金が高額だったので、結局、依頼はしなかった。
その後、探偵から何度も連絡がくる。
「もう一度相談にのりましょう」という旨の営業電話だった。
しつこい探偵に、ルミの母はうんざりした。

そんなごたごたの中。
力になってくれたのが、男性Bだった。

男性Bはルミの母の相談に乗り、家庭の愚痴も聞いてくれた。
借金に苦しむルミの母に金を貸してくれたこともあった。

ルミの母は、写真が趣味だというこの男のため、日頃のお礼として長女(ルミの姉)にモデルを頼み、水着や制服の写真を撮らせてあげたこともあった。
この「撮影会」に男性Bは喜び、いずれルミの写真も撮りたいとも言っていた。
夫には内緒であったけれど「家族ぐるみのつきあい」とも言えた。



最近になり、ルミの母は全ての関係を清算しようと考えた。
「夫」に隠し、AとBの2人と関係を続ける。
そんな生活が、ほとほと嫌になっていた。

2人の男性からは、毎日のように電話がありメールが届いていた。
しかし、ルミの母はそれらを無視し続けた。
もう、どちらの男性にも会いたくなかった。SEXもしたくなかった。

ルミにメールが届いたのはそんな時だった。


→続く



探偵ファイル・九坪


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