●更新日 03/04●

激震! 西武鉄道


3/3(木)、コクド前会長堤義明氏逮捕のニュースが駆け巡った。
容疑は、証券取引法違反

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▲逮捕された堤義明氏

「コクドのドン」「世界一の富豪」と呼ばれ、栄華を極めた男は凋落した。
虚偽記載とインサイダー取引。
この事件がどの様なモノなのかを説明したいと思う。

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▲埼玉県所沢市の西武鉄道本社

1、虚偽記載
「コクド」が、自社の持つ「西武鉄道」の株を個人名義に偽装し始めたのは30数年前。
赤字補填の利益を得る事と、東証の上場廃止基準に抵触するのを回避する為である。
株式には有価証券報告を行う義務がある。しかし、これを正確に行うと、西武鉄道は東証から上場廃止しなければならなくなる。
それを防ぐ目的で、架空の人間を作り出し、個人が所有しているとして、報告を行っていたのである。
堤氏は、この虚偽記載を知ってから尚継続し、自身も加担していた。これが大いに問題だったのである。

写真 ※クリックすると拡大します

2、インサイダー取引
西武鉄道が疑問を感じて、コクドに調査依頼を出したのが昨年8/20。
虚偽記載が発覚しそうになり、「売れる内に売ろう」と取引先等に株を売買した。これが8〜9月。
これがインサイダー取引に該当したのだ。

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▲10時30分頃、特捜部が捜査に入ってから静まり返っていた現場

そして、10/13に遂に、「嘘付いてました。責任取って辞めます」となった。

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▲14時10分頃、神宮前の本店へ捜査にダンボールを持って入る特捜部

堤氏が辞職した直後、西武鉄道は上場廃止。
本人は、西麻布の家を出て、ホテルを転々とするという生活を送っていた。

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▲今まで住んでいた西麻布宅、実は西武鉄道所有物件。堤氏の物では無い。

1月に手術を行ってからはすっかり弱気になっていたと言う。
そのトドメに自身の逮捕と相成ったのである。

これが事件の全貌である。
西武鉄道本社には無数の報道陣が駆け寄り、社員に対してインタビューを行っていたが、徹底した緘口令の為、口を開く事はなかった。

……しかし、報道から離れた所では、他人事の様に笑っている姿も。

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当の社員達の心が、とうに堤氏から離れていた事を物語っているのかもしれない。



特捜班&キム


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