●更新日 01/24●

増えすぎちゃって困るの!


世間で迷惑な存在として、皆が思い浮かべる鳥はカラスだろう。
東京都では石原都知事がカラス4万羽の駆除やゴミへの対策などを行っている。
しかし、1月22日より“エサを与えないで!”とキャンペーンをする事になったのはハトである。

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   ▲上野公園数箇所に設置された看板

ハトは“天敵カラスの減少”や“エサのやりすぎ”による過剰な繁殖で、都内では毎年1千羽以上、全国では年間約10万羽が駆除されている。
今回のキャンペーンは上野公園で『2千羽いるハトに、1年間エサを与えなかったらどんな結果が出るか』を調査するのが目的。
最初の1週間は毎日、その後は1ヶ月に2〜3度、東京都環境局の職員が活動していくとの事。

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   ▲エサをやる人に注意を呼掛ける都職員

カラスはゴミを荒らして問題になったが、ハトの増えすぎで起っている問題は“糞害”
この“糞害”とは、ベランダや洗濯物を汚すだけでなく

・糞の粉末やハトに寄生したダニの糞によるアレルギー性喘息・皮膚炎

・乾燥した糞の中で増殖したウイルスによるクリプトコックス症(高熱や肺と脳への障害)

・糞に含まれる病原体を吸引して感染するオウム病等の奇病

など人間の健康へも被害を及ぼし、迷惑だけでは済まないものだ。
もはやハトは平和の象徴どころか“害鳥”である。

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    ▲東京メトロ上野駅への地下通路


そんな“害鳥”になってしまったハトだが、突然のキャンペーンに抗議の声もある。
活動中の都職員に聞いたところ、
“今まで通りエサをやり続けるからな”と言ってくる人も4〜5人いましたねえ。説明したら納得してくれる人もいればまったく聞いてくれない人もいました。条例ではないので、強制できないんですよ。
との話だった。

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     ▲都職員に抗議をする人も

またハトのエサとしてお菓子を売っていたお店でも
全然売れないよ。これじゃあただの飾りだ。
と嘆く。

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    ▲いつもより早い時間に店を閉める


キャンペーンは糞害以外の“人間”への影響もありそうである。



猪狩


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