●更新日 01/17●

ひきこもりの為のボクシング教室(続き)


前回

『ひきこもり・不登校リハビリコース』を設置する、ラッキースターボクシングクラブ(大阪天王寺区)。

前回の記事の通り、マネージャーを務める佐藤氏自身がひきこもりの経験を持っている。
家にも学校にも居場所が無いと感じ、部屋や教室もダンボール等のバリケードを作って他人との接触を避けていたそうだ。
高校入学後は応援団に3年間籍を置き、その頃から格闘技に興味を持ち始めたという。
そして大学入学後、先輩に勧誘されたことがきっかけとなり、佐藤氏はボクシングに目覚めることとなる。

ひきこもりを対象としたプログラムを始めたのは、こうした経験から
「ボクシングを通して精神的にも肉体的にも強くなってもらいたい」
と考えるからだ。

「ボクシングはハードルが高いと言うイメージがあるけども、そんなことはないんです。うちのジムはアマチュアの人たちばかりで老若男女問わず、誰でも気軽に入れる事をモットーにしています。ひきこもりを対象としたプログラムも、ワンクッション置いた上でそういった人達の自信に繋がればと思っています」(佐藤氏談)

実際にジムでは気軽に練習している子供の姿も見受けられた。

   ▲顔は写せないが実に楽しそうだった

現在練習に来ているひきこもりの生徒は、小学生1人・中学生2人・21歳フリーター1人の計4人である。
4人とも、まだスパーリングなどのペアの練習をするには日が浅いが、対人関係への抵抗感等を解消すれば、いずれそれも可能であろうとのことだ。

佐藤氏は最後に全国のひきこもりに対して
「うちはいつでも看板を上げて待っています、うちのジムはここの1箇所しかないですが、うちのジムが何かのきっかけになればと思っています」
と言い残し指導に戻った。

   ▲リングサイドに居るのが佐藤氏

佐藤氏のように昔の経験をバネにできる人もいる。
1人でも多くのひきこもりの方が、こんな風に前向きになれることを望むばかりである。



huze


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