●更新日 11/26●

名所でスーサイド


昭和40年代に、マンモス団地の先駆けとなった高島平団地。
日本に名だたる“自殺の名所”である。
最初の自殺者がマスコミに報じられたことがきっかけとなり、一時はわざわざ全国から自殺志願者が集まることもあった。
高層マンションゆえ、自殺の方法はダントツで“飛び降り自殺”が多かったのだが、最近では屋内での自殺も増えている。





今年3月26日、都営団地の404号室に住む一組の老夫婦の遺体が発見された。
発見時既に死後3週間が経過しており、ものすごい異臭がしていたとこと。

404号室


この2人、相当のパチンコ好きで消費者金融に多額の借金があったことが自殺の原因と見られている。
以前にも青木ヶ原樹海へ行ったり、ガスを吸ってみたりと2度の自殺を試みたのだが、いずれも未遂に終わった。
民生委員を通し区役所の生活保護課が間に入って自己破産手続きもしていたのだが、懲りずに借金をさらに重ねてパチンコにいそしんでいたところなど救いようが無い。

発見時、部屋にはヤミ金の督促状が散乱し、警察にすら「同情の余地無しですね」といわれる始末。
千葉に旦那の息子がいるらしいが遺体引き取りは拒否。
風呂場の水道管にロープをかけて首吊った2人だが、亡くなった奥さんは背の低かったので、旦那が使い先に奥さんを見送り、その後自分も自殺に及んだそうだ。風呂場の窓は廊下に面しており、壁1枚隔てて2人がぶら下がっていたのだが、3週間もの間住民の誰1人気付くことはなかった。

ここにロープを架けていた


このような生き方、
このような死に方、
本人達は望んでいたのだろうか?

だとしたら、高島平で決行したのも望み通りだったのかもしれない。
そのような輩がいる限り、だいぶ数は減ったとはいえ“自殺の名所”であることに変わりはない。



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