●更新日 11/16●

見世物小屋の蛇女


見世物小屋というものを知っていますか?
室町時代からあり、祭り等で神社の構内に小屋を建て、様々な芸を見せる場所です。
現在、見世物をやっているのは大寅興行社、一社となっています。

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見世物小屋の入り口には呼び込みの女性がいて人々にマイクで話しかけています。
「寄ってらっしゃい見てらっしゃい。はるか奥地で見つけたこの凄い美女、蛇を食べる女でございます。
さぁさぁもうすぐ実演ですので早くお入りください」


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蛇女と思われる女性の看板が入り口に大きく飾ってありました。
蛇を食べる女とは一体どういうことだろう。
その声と看板に引き込まれて人々は天幕の奥へと入っていきます。

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小屋のスターである蛇女、お峰太夫という名前で活躍しています。
彼女は蛇を食べる芸から始まり、蝋燭から落ちる蝋を口の中に含み火を吐いたり燃え盛っているティッシュペーパーを食べたりと超人的な芸を繰り出しては客を驚かせていました。
看板と実際の人物はまったく別人のような気はしますが確かに蛇女でした。



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        イメージです



その後に大蛇が姿を現したり、犬の曲芸が始まったりと舞台は大忙しの様子。

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お峰太夫

記者「お峰さんにお話をお伺いしたいのですが」
関係者「お峰太夫の病気が悪化してはいけないので舞台以外で人前に出る事は控えています。
海外からも取材で沢山の方が来られますが、お断りしています」

どうやらお峰太夫は体調があまり思わしくなく取材は断っているようです。

記者「次はどこで見世物がみられますか?」
関係者「今も地域を廻っていますが、お峰太夫の体調が良くないのであればそこで最後。見世物小屋も閉めます。
昔は※1小人、※2人間ポンプ、※3牛娘等様々な芸人がいましたし、ライバルの小屋も沢山ありました。
人々から身体障害者を売りものにすることも批判され見世物小屋は次第になくなり、ここだけになっています。
無くなって欲しくないといわれる方も多いので出来る限り続けたいです」


※1 下垂体性小人症のこと、成長ホルモンが分泌されない為、身長が伸びにくい病気
※2 飲んだものを口から出す芸。金魚、卵の黄身、ガソリンなど
※3 足の関節が反対側になっている




クミ 


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