●更新日 11/15●

めぐみがさらわれた日


11月14日、JR川崎駅東口に


「署名お願いしまーす」


「募金お願いしまーす」


と、声が響いた。

声の主は、北朝鮮拉致被害者家族の横田夫妻と、その活動をサポートしているボランティア団体「あさがおの会」メンバー。



彼らが行っていたのは、横田めぐみさん他の拉致事件に伴う北朝鮮への経済制裁を求める署名活動。
そしてめぐみさんの故郷で起きた、新潟県中越地震の被災者に対する募金活動であった。

経済制裁を求める署名活動は、今回で3回目。
1回目は川崎、2回目は横浜、3回目の今回は川崎……と、主に「あさがおの会」の拠点である川崎市近辺で活動している。


道行く人達は足を止め、ボランティアに「頑張って下さい」、「応援しています」と声をかけながら署名に応じていた。
一連の拉致事件が、多くの人に浸透していることを感じさせた。





13時頃、席を外していた横田夫妻が署名活動に戻ってくると、とたんに周りが

「本物じゃない?」

「あ、本人来てるんだ」

と、慌しくなった。

夫妻の周りにはいつのまにか、署名の順番を待つ行列ができた。



夫妻は列が途切れると沈痛な面持ちになるが、署名をしてくれた人の励ましの言葉や握手には終始笑顔で応じていた。

記者も横田夫人の前で署名し、「頑張って下さい」と声を掛けると、
「ありがとうございます」
と丁寧に頭を下げた。





署名活動の翌日となる11月15日は、横田めぐみさんが拉致された日。
27年もの間、娘の帰りをひたすらに待ち望む夫妻は、どんなにか苦しいだろうか。
多くの人の声援と支援を受け、深々と頭を下げる姿が印象的であった。

一刻も早い事件の解決を望まずにはいられない。



入倉


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