●更新日 10/10●

ハンディキャップを抱えて


「身障者運転者協会」のイベントに参加してきました。
力の弱い身障者が快適に操縦できるように開発された運転装置や、車そのものがディスプレイされています。また、実際に体験も出来る企画です。

座席がそのまま車椅子になる車

現在使用中の車を改造し、車の助手席を車椅子として使える車がありました。
通常の車椅子と比較してやや重量があるのが難点ですが、その分座り心地がよいです。
台車との接続作業など、あくまで補助者がいることを前提としたシステムではありますが、ドライブ時に車椅子へ乗り換える手間が省けて便利です。

そのほか目にとまったのが、高齢者・身障者専用駐車場向けの警告装置「I・BOX」
車椅子使用のためのスペースなどが配慮された専用駐車場に健常者が車を止めてしまう悲しい現実があり、その対策として作られました。
しかし気になるのはその機能。

自動車が駐車場に入るとセンサーが感知して、
1.回転灯が回る
2.警告メッセージが流れる

以上。

強制力がないのです。
コインパーキングの車止めのように、物理的に進入を禁止してもいいんじゃないでしょうか。

ひかえめなサイレン「I・BOX」

障害者の方達は、常に健常者に「お願い」をしながら生活しています。
目が見えないので道を教えてください。車椅子で道をふさいでごめんなさい。
この警告装置も「お願い」です。
当然ですが、障害者に悪気はないのです。それなのに肩身の狭い思いをしているのです。

バリアフリーという言葉もずいぶん浸透し、街や施設にはスロープが増えました。
しかし、車椅子で上るには傾斜がきついのが明らかなスロープも多く見られるのが現実。
段差を無くせばそれで終わり、ではないのです。

実は最近車に轢かれ、私自身松葉杖が必需品になっています。
しかし電車に乗っても、誰も席を譲ってくれません。
あえてシルバーシート付近に乗り込んだりしても、皆そっぽを向いたり寝たふりをするだけ。



人の心に真のバリアフリーが浸透するのは、まだまだ先のことなのでしょうか。



大浦 



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