●更新日 09/20●

携帯が使えなくなる「自然現象」?!


最近、九州においてNTTドコモの携帯電話を使用中に通話が途切れるトラブルが起きているそうです。
このことについてNTTドコモ九州に電話にて質問してみました。

――――どうしてこのようなトラブルが起きているのでしょうか?
NTTドコモ九州:「これはもう自然現象としか言いようがないんですよ。」


地球を取り巻く大気の中には電波を屈折させる電離層と呼ばれるイオンの層があります。この電離層は4つに分けられ、それぞれ時刻・季節・年によって影響力が変わってきます。夜に遠くのラジオ局の放送が聞きやすかったり、夏は若干テレビの写りが悪かったりするのは、その変化によるものなのです。

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今回のトラブルもこの電離層の働きによるもので、本来数10kmしか飛ばない中国周辺の携帯電話の電波が九州にまで届いてしまい、同じ周波数を使っているNTTドコモの一部の携帯電話に影響が出てしまったのです。この現象は春と秋、とくに4,9月のよく晴れた風のない日に発生します。
ちなみに、他社の携帯電話も同じ周波数を使用していますが、元々海外での使用も考慮されているので、外国からの電波の影響がありません。また同じNTTドコモでもFOMAは使用している周波数が違うため大丈夫です。

この時期、アマチュア無線では電離層のおかげでアフリカとの交信が楽しめるのですが、このトラブルの被害を受けた人にとってはとんだ災難ですね。



探偵ファイル・千明



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