●更新日 09/07●

移動販売車を開業するには?


本文オフィス街やイベント会場でお弁当などを販売している移動販売車。普段から利用している人も多いのではないでしょうか。
最近は脱サラして開業してみたいという人が増えているらしいのですが、実際に開業してみるとどのような苦労があるのでしょう?
個人開業で移動販売を始めて2年目になるオーナーさんにお話を聞いてみました。




まず出店するにはどうすればいいのでしょうか?

なにはともあれ車と営業許可が必要ですね。車体規模にもよりますが、車両代、改造費、営業許可申請などにかかる費用を全てひっくるめて、500万円ぐらいかかります。
車の改造は水のタンクからゴミ箱にいたるまで厳しい基準があります。営業許可申請する際に、車を管轄の保健所に持ち込んでそれらをチェックされるのですが、どのオーナーも最初はこれにつまづきます。

車と営業許可をクリアーしたら、次は営業する場所ですね。
営業形態としては、通常営業・イベント出店・ケータリングの3種類あります。
通常営業と言うのは路上や駐車場を借りたりして行う普段の営業です。
イベント出店は、主催者に出場料+売り上げの何割かを納めなければいけないのですが、客足が期待できます。しかし、飛込みでの営業は難しく、ほとんど業者間の横のつながりで確保しなければいけません。
ケータリングは、テレビのロケや工事現場への宅配ですね。用意する数の予想をしなくてもいいのは楽なのですが、そもそも仕事を取ってくる事自体が難しいですね。




どのような所で苦労しますか?

なんといっても難しいのは需要の予想ですね。イベント出店の際に、在庫を余らせたり、逆にすぐに売切れてしまった時は悔しいですね。

また大きなイベントに出店する際は、通常の出場料の他に、イベント会社にマージンを払わないといけません。だからよほど売り上げを出さないと、ものすごく忙しいけど儲けは通常以下、なんてこともあります。

生活が安定しない、車内が暑い・狭いなんてことは、最初からわかりきっていたから気にしてません。

あと、通常営業でオフィス街に出店する時は特に味を気にしないといけませんね。おいしい・まずいなんて評価が口コミで広まるので、売り上げにもすぐ出てくるんです。外した時はもう目も当てられないことになりますよ。

地方の縁日や祭りを取り仕切っているのはやっぱりヤクザなので、気をつけないといけませんね。といっても、たいていの所ではちゃんとルールがあるし、こういったことを担当する人はこちらの話を聞いてくれる人が多いのでそれほど気になりませんが。せいぜい同じ物を販売している人がかち合った時に、後から来た人にやんわり断りを入れるぐらいですね。



移動販売車をやってみたいという人には『好きな事をやりながら自由に営業できる』なんていい所ばかりを見ている人が多いそうなのですが、実際に開業すると色々な苦労があるものですね。



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