●更新日 08/09●

留学ビジネスの影に 〜海外編〜


当サイトでは以前、留学斡旋業者の手口を記事に致しました。
留学ビジネスの影に(前編)
留学ビジネスの影に(中編)
留学ビジネスの影に(後編)

この記事を読まれた読者から、「不正は何も日本側だけのものでは無い」と言う情報を頂きました。
早速、取材して来た内容を記したいと思います。
お話下さったのは、アメリカの某大学の元関係者です。



アメリカの大学?
そう。アメリカです。アメリカの大学は、留学予備校や斡旋予備校に金を払っていると言う事実があります。
それらの業者は、生徒から高い金とって、アメリカからもお金貰ってウハウハなのです。



どうして業者に?
アメリカの大学が金払ってまで、日本人留学生を欲しいかというと、やはり“金”です。
ほとんどの大学において、留学生は現地に居るアメリカ人学生の数倍の学費を払います。
(※註:私立はそうとは言い切れません)
税金で運営されている大学は、外国人の為にアメリカ人の血税を使う訳にはいかないので、儲けの出る料金を留学生から徴収している訳です。
基本的にどこの大学もお金がありませんので、金の成る木である留学生は大歓迎なのですね。
そして、日本はかなり、“留学生という金の成る国”でもある訳なのです。

どのような方法で?
業者に自分の学校を勧めて貰う為に、数千ドル単位の金が消えて行きます。
1人送って、いくら払う、という形の払い方はありません。基本的に、協賛金といった名目で業者に金を払います。
アメリカ人職員の日本出張の予算が1万ドルだとすると、その7割くらいは業者に払う金です。
飛行機はエコノミー、ホテルはビジネスホテル、食費は一日26ドル(とても寿司は食えません)となり、大半のお金は業者に払います。

業者側にも問題が?
業者は生徒を送るに当たり、メールなどで連絡してくるのですが、一番失礼なのが『某I(留学●ャーナ●を出している所)』です。
私が務めていた学校には、空港出迎えの無料サービスがあり、専用の申し込みフォームがあるにも係わらず、それに書き込まずに、わざわざFAXで、「何月何日の何時に、何々空港に出迎えに来い。ついては、担当者の約束をとって、サインをさせた文書をFAXで、すぐに送る事」なんて言って来ます。
そういう入学案内を読まないで、高圧的なFAXやメールを送りつけて来る事が一番多い業者ですね。
しかし、よく生徒を寄越すので、「そんな失敬な所の生徒なんか入れねぇよ」、なんてとてもできません。
ですが、この業者のメールの英語は正確です。また、書類に不備がある事もほとんどありません。
某留学予備校の英文メールはもう酷い。意味不明です。何にでも副詞つけるな!
日本語で返信してもよかったですが、しませんでしたね。

その他
留学生担当部所では、移民局に提出する各学生のデータの編集の際、実際は卒業して、不法滞在を続けている生徒の情報欄に「帰国」等と書く事もあります。帰っていないのに……。

最後に一言
今、日本でアメリカへの留学を考えている皆さんへのアドバイスは、業者の勧める学校は留学生を入れたがっているので、留学生は多いけれど、留学生に対するサポートもそれなりに充実している、という事です。
ただし、そのサポートのお金は、貴方達の払う高額の学費から来ていると言う事です。
入学の手続きなど、自分で出来ます。
英語が解らないと言うのなら、勉強するべき。
入学願書も書けないのに、海外の学校でやっていけますか?



日本側の業者も然る者なら、海外の学校も問題あり、と言った所でしょうか?
塾と学校が裏で繋がっていると言う事は、日本でもありましたが、斡旋業者とアメリカの国立の学校にはこのような事情から、濃密な関係が存在したのです。
ビジネス……と言う意味を考えるのでしたら、利潤を得なければならないのは当然です。しかし、やり方に問題があるのではないでしょうか?

留学をするのでしたら、真剣に考えましょう。



探偵ファイル・キム



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