●更新日 07/02●

シベ超・水野晴郎が名作チョイス


映画評論家の水野晴郎氏。
映画『シベリア超特急』シリーズの製作・監督・脚本・原作・主演としてカルト映画界の巨匠に君臨していることでも有名だが、今月は『水野晴郎シネマ館』という玩具菓子が発売されるとあって再び脚光を浴びるのは間違いなさそうだ。


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▲カバヤ食品から発売される『水野晴郎シネマ館』。7/13発売。

この『水野〜』、映画のDVDが一枚ついていながら税込み315円という超絶価格。
空のDVDでも1枚300円くらいするこの時代、にわかに信じがたい人も多いことだろう。
映画好きにとってこれほど嬉しい知らせはないかもしれないが、玩具菓子の宿命といおうか、主役のガムが付け合せ程度に成り下がっている現実がどことなく哀愁を感じさせる。


▼これが315円映画のラインナップだ!!▼

 1.「キリマンジャロの雪」(1952年)
 2.「ふたりの女」(1960年)
 3.「マクリントック」(1963年)
 4.「愛のアルバム」(1941年)
 5.「片目のジャック」(1961年)
 6.「アンナ・カレニナ」(1948年)
 7.「バリ島珍道中」(1952年)
 8.「キング・ソロモン」(1937年)
 9.「古城の亡霊」(1963年)
 10.「黄金の腕」(1955年)


初回生産では10種類の名作映画が顔を並べることになっているが、「ソンナ映画シラネーヨ」と言われてもおかしくないくらい古い作品ばかり。
なぜこのようなチョイスになってしまったのか、カバヤ広報に問い合わせてみた。

「私たちが用意した約30タイトルの中から、水野晴郎先生と私たちの話し合いの中で決まりました 。また映画の使用料としてはいくらか払っていますが、版権フリーのものばかりとなっていますので、315円でも元はしっかり取らせて頂けるようになっています」

「何でわざわざ先生って呼ぶんですか?」という質問は広報さんの胸中を察し聞くことができなかったが、ここでさらにかわいそうなのは水野に“ボツ”の烙印を押された名作たち。
人気者の証明か『シベ超』公開以来は一気にアンチも増えた水野だけに、「なぜオマエごときが他の作品を〜」という声が聞こえてきそうで心配なところでもある。

特典として封入される書き下ろし解説リーフレットで水野はいったい何を語っているのか。
買っても読まない人がほとんどかも知れないが、この出来が地味に企画の成否の鍵を握っているかもしれない。

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▲カバヤから送られた解説リーフレットの画像。よ〜く見ると右下の水野晴郎プロフィールの文字数がとてつもなく膨大であることがわかる。


売り上げ次第では第2弾も視野に入れているという『水野晴郎シネマ館』。
「いやぁ〜、(今どき)映画って315円(税込)で観れるんですね〜」
とは商品の宣伝文句であるが、果たしてこの315円映画は第1弾から超特急セールスを記録することが出来るのか!?



探偵ファイル・カグウェル



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