●更新日 05/05●

電車を止めてしまったら2


以前掲載した「電車を止めてしまったら」という記事について、読者から多数のご意見を頂いた。
その中でも「実際にJRの電車を止めた事がある」と仰ったお二人に、無理言って詳しい話を伺った。
個人を特定出来ないように詳細は伏せてあるが、もしかしたら自分や親しい人間も同じ目に遭うかもしれない「電車のトラブル」を防ぐためにも、参考にして頂けたらと思う。


「プラットホームキャンペーン」実施中(イメージ画像)

まずは、関西在住の方の話。



私の通っていた高校は、通学の際に必ずJR西日本の某線が通る踏み切りを渡る必要がありました。
通学時間は電車もラッシュ時なので、閉じたままの踏み切りを盛んに行き来します。遅刻しそうなギリギリの時間帯になってしまった時は、何度も痛い思いをしたものです。
そのため、学生達には踏み切りの警報が鳴り始めても強引に渡る者が多く、私もその内の一人でした。
慣れた頃には対面の遮断機が降りきる程のタイミングでも突入し、遮断機をまたいで出て行くというところまでエスカレートしていたのですが、それがまずかったようです。

寝不足で思考が鈍っていたある日、降り切っていた『入る側』(先に下りる左側)の遮断機をまたいで線路に入ろうとした所、大きな警笛の音が聞こえました。
驚きのあまり、遮断機をまたいだ体勢で固まっていると、線路の20mほど向こうで電車が止まる様子が見えて・・・そのまま、屈強な駅員によって駅長室まで連行されました。
駅長室では6人ぐらいの駅員に取り囲まれ、物凄い勢いで怒られました。当時興奮していた事もあり、その内容は覚えていません。ただ、ひたすらに謝りました。
そのように数分説教された後、私は解放されました。特に連絡先も聞かれなかったと思います。請求ももちろんありません。
電車が止まったのは1〜2分だったようです。何故説教だけで済んだのかは判りません・・・。


(イメージ画像)



前回の記事に記載したJRへの取材も鑑みるに、どうやら『見せしめ』のための賠償請求は行われていないようだ。
この辺りは更に取材を行い、追って報告をしたい。

次に、関東在住の方の話。



諸事情でJR東日本の某線を20〜40分程止めてしまってから半年後、ハガキで損害賠償請求が来ました
金額は約50万円。ハガキから察するに、JR大崎駅がこういった事に関する業務をしているようでした。



この話について、JR大崎駅へ直接取材を行ったが、『当駅にそんな部署はない。何故当駅の名前が出てくるかも判らない。遅延による損害については、本社が決めているはずだ』とのことだった。


一般市民の大多数がお世話になる電車。様々なトラブルが起こるのも当然とも言える。
神経過敏になる必要はないが、係わる際には最低限の注意が必要なのかもしれない。



探偵ファイル・静山



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