●更新日 05/04●

働く人の憂鬱シリーズ 〜建築家の憂鬱〜


様々な業界で働く人がいます。ですが、その業界に身を置く者にしか解らない裏話も沢山あります。興味があっても、「実情はどうなんだろう?」という不安を持つ方々の質問にお応えするこのシリーズ。
今回は、皆様の家を建てる立役者、建築家さんです!



―――どんな仕事?
建築家とは建築の設計や監理、その他関連業務など建築関係のプロフェッショナルサービスを提供する職業です。プロフェッショナルサービスとは高度に専門的で、公共性の高いサービスの事を言います。

―――きっかけは?
学生の時、たまたま見た某建築家(後に師匠)の作品に魅せられました。何がそこまで惹きつける魅力なのかは未だよく判りませんが……、「これだ!」と思い、無我夢中でその建築家の所へ飛び込みましたね。

―――魅力は?
イメージした物が実際に建築される経過を見るのは今でも興奮を覚えますね。
上手く建築出来れば施主に喜ばれ、同業者の感心を得られます。
欧米ではこの職種の地位は高いので初対面でも信用を得られます。誰でもなれる職業じゃないんです。
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―――内情は?
労働基準法? そんなもんは存在しない世界です。徹夜は当たり前。体力勝負です。
給料なんぞ、新人には無いに等しい。大学卒業しても親からの援助が必要な場合も。
身体や精神を害したり、自分の能力を悟って辞めていく人も多いですね。

―――知っておいた方が良い事は?
知るよりは経験が大切だと思う。いろんな空間を肌で感じる事。
若いうちに、借金してでも日本国外の建築・環境に触れる事。感じる事。
五感を磨いておく事が大切。
そもそも日本では資産家や芸術家の子息がなる職業だったりするんです。つまり幼少の頃から良い生活・物を見る目が養われているんです。
そのような環境にない人は自らの五感を信じるしかありませんね(笑

―――創造力を養う為にしている事などありますか?
よく寝る(昼寝)・よく遊ぶ・よく食べる。
後はモノを見る角度をちょっと違えて見てみる事。
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―――秘密の事
東京都庁舎など国内の有名建築はコンペ(設計競技)で選ばれる事が多いのですが、出来レースが横行しているようです。それこそ派閥があって、順番待ちのような……。
それと、有名建築家ほどス○ベーです。性格上ネチネチしています。建築家を目指す女学生諸君! ご注意を。

―――良かったと感じた時
手がけた建築を見た人から設計の依頼がある時。施主以外にも多くの人が感心をもって見てくれていると感じるから。
ある住宅の施主は家族の写真を送ってくれます。お気に入りのリビングに飾ったひな壇や秋のススキとおだんご、親戚が集まったお正月の写真を見ていると嬉しくなって徹夜も苦にならなくなりますね。

―――笑い話・苦労話
独立して間もない頃、某アミューズメント施設のキャラクター館の設計をした。デザイナーが描いた某キャラクターの施設のイラストを図面化する下請け仕事。大手ゼネコンから子・孫・その孫……7番目の孫請けである。
少々面倒くさいが、子供が夢見るアミューズメント施設。楽しむ子供達の顔を想像しながら図面を描いていた。
そこへ1通のFAX。私が請けていた6番目の会社の破産が告げられていた……。
その後、設計料は半額に……。今でもそのキャラクターを見ると「設計料払え!」と。

―――その他、言いたい事があったら是非
モノを見る目のない人ほど設計監理料をケチります。
モノを見る目のない人ほど悪徳建築家に騙されます。
価値とは何かを知る人ほど良い建築家に出会えます。
価値とは何かを知る人ほど良い建築が出来ます。



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