●更新日 05/03●

カラスに襲われる?!


読者の方から頂いた指令メール
「最近、うちの近所でカラスに襲われる被害が多発しています。街路樹に巣を作っているようなのですが、どうすればいいでしょうか?」



カラスは、普段公園などの木の多い場所で寝るのですが、春から夏にかけての丁度今の時期、子育てのために巣を作ります。その時、巣の近くを通る人間に対して神経質になっていて、襲い掛かってくることがあるのです。


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―――どこに巣を作るの?
葉が生い茂っていて外側から見えにくい木であれば、人通りの多い街中であっても巣を作ります。
有名なのは渋谷のハチ公の周辺の大きな木。ただ、有名になったため最近は巣が撤去するなどの対策がとられているそうです。東京都では今年も4月から巣の撤去事業を開始しました。

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▲渋谷駅前のスクランブル交差点の前の大きな木。以前は毎年のようにカラスが巣を作っていたそうなのですが、この写真を撮りに行った時はありませんでした。

―――何をすると襲われるの?
カラスが一番嫌がることは上のほうから巣を覗かれることです。そのため、巣の近くにある建物の屋上やベランダにいると襲い掛かってきます。他にも歩道橋を通っているときに襲われたという被害もありました。さらに、このような状況が続くとカラスは神経質になって、地面を歩いている人にも襲い掛かってくるようになるのです。
ちなみに、カラスの攻撃方法は、後ろから飛び掛っての頭への蹴り。ヒッチコックの映画みたいにくちばしで突付いてきたりはしません。

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▲代々木公園のすぐ近くにある歩道橋。巣を作る木と歩道橋の距離が非常に短いです。近くで出店を出していた人によると、毎年のようにカラスに襲われる被害があるのだそうです。

―――どうすれば襲われないの?
カラスは攻撃を仕掛ける前に鳴き声で威嚇するなどの前兆があります。その前兆を見逃さないようにしましょう。襲い掛かってきそうであれば、カラスに後ろを見せないで、じっと見つめましょう。前述したようにカラスは後ろから襲い掛かってきますが、こちらに見られていることに気付くと逃げてしまいます。帽子を被るというのも一つの対策です。
また、前述したようにカラスが巣を作るのは、周りから見えづらい葉の生い茂った木なので、枝を刈り込んでおけば巣づくりの防止になります。

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―――それでも被害が出るときは?
ベランダの目の前に巣を作られた、などどうしても生活に支障をきたすような状況であれば、巣を撤去するしかありません。
しかし、カラスに限らず日本の野鳥の巣の撤去には、各都道府県の知事の許可が必要で、個人で勝手に撤去することは禁じられているので、行政や専門の業者に依頼しましょう。
注意するのは撤去する時期。卵の段階で巣を撤去するとまた巣を作られて、結果としてカラスがいる期間を長引かせることになるので逆効果です。

ただ、巣を撤去するということは、卵やヒナを殺すことであることをお忘れなく。



探偵ファイル・千明



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