●更新日 04/28●

電車を止めてしまったら


読者から、このようなメールを頂いた。

2004年4月16日21時50分頃、JR埼京線は北戸田-武蔵浦和間の線路内に人が立ち入った影響で40分ほど止まりました。
この線路内に立ち入った人というのはどんな人で、なぜ、どのようにして立ち入ったのでしょうか。
また、この後どうなったのでしょうか。こういう場合、JRから損害賠償を請求されたりするのでしょうか。


(イメージ画像)

このメールをきっかけに、JRは運行を妨害した個人に対してどのような処置を行うのかを取材した。
一般的に「JRに飛び込むと家族が困る」と言われているが、その真実は・・・?





――まず、前述のメールに書かれている事について教えてください
正確には4月16日の21時半頃、運行中の車両の運転手が線路内に何者かが立ち入っているのを発見しました。
運転手は直ちに駅や別の車両等に連絡し、緊急警戒を開始。当該人物を捜索しましたが発見できず、線路上にも特に問題が見当たらなかったので、運行を再開するに至りました。

――逃げられたという事に?
そういう事になります。証拠もありませんし、犯人特定はもう不可能でしょう。

――同じようなケースで、もし身柄を確保したらどうするんですか?
警察に引き渡した後、民事で損害賠償を請求する事になります。

――飛び込み自殺の場合は遺族に損害賠償を請求しますか?
します。ただ、自殺したのが天涯孤独な方だった場合はどうしようもないですね。

――これらの請求額はどれぐらいに?
それはケースバイケースです。モデルケースもありません。
人身事故や置き石等による遅延も同様で、事が起こってから「どのような損害が発生したか」を様々な角度から計算するので、具体的な金額はお教えできない・・・と言うより、本当に判りません。
ただ、高額になるのは確かです。だからと言う訳ではありませんが、くれぐれも運行に影響を与えようとしないで頂きたいです。


▲JR某駅のホーム。うっかり落ちてしまう事がないとは言い切れない・・・





以上がJRへの取材結果だ。
なお、いわゆる「私鉄」各社にも取材を行った所、対応は全てJRと同じだった事も付け加えておく。
「飛び込み」でなくとも、「家族が困る」のはJR、私鉄とも同じなのだ。
過失・故意問わず、電車の運行に影響を与えるような行動は避けなければならないだろう。



探偵ファイル・静山



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