●更新日 04/27●

留学ビジネスの影に(前編)


『留学』:
 1.よその土地、特に外国に在留して勉強する事。
 2.出入国管理及び難民認定法に定める外国人在留資格の一。
   日本の大学、専修学校の専門課程、高等専門学校などで
   教育を受ける事が出来る。(広辞苑)

留学。今では、そんなに珍しくないものになりました。高校や大学から海外へ留学する学生さんも増えています。まだ現役の学生や、お子さんがいる読者様の中には、「留学したい(させたい)」と言う方もいらっしゃるでしょう。



今回は、真面目に留学を考えている方たちに取っては死活問題となる話。それは……留学をビジネスにされているとある会社についてです。
この会社を仮にIとします。このIは、留学を目的とした学生をサポートし、トレーニング後に留学させるというシステムを持っている有限会社です。これが正当であるのなら、問題はありません。しかし、問題はその中身。噂だけでも以下の通りです。

1.Iで取得した成績の捏造、操作
2.英語力テスト成績操作
3.推薦状捏造
4.I以前の学校で取得した成績の捏造、操作
5.その他海外校留学のための出願書類捏造
6.過去に保護者を巻き込んで投資活動を行い、保護者に相当損をさせている
7.留学サポートとは名ばかりで、実際に留学した後は全て生徒の責任という事にしている
 (最低限の事しかしない)
8.書類捏造によって留学しても、その後うまく続かず脱落する生徒が続出

とにかく評判が悪い。
事情を調べる必要があると判断した記者は、当該するIの関係者に接触を試みました。幸運にも、Iに対し疑問を感じていた方が応じてくれました。以下にこのIについての真相を記します。



・噂の実態
噂は全て本当の事です。事実です。

・どんなシステム?
学校を名乗っていますが、それは自称です。学校法人では無いので、ただの会社です。
入学した生徒は、4月から翌年の6月までの約1年半の間、留学を目的とした授業を受けます。その後、留学先のハイスクールの2年生として(授業の単位は海外でも認められます。つまり、この学校の1年半で、外国の1年分に相当)、全員留学させています。明らかに力不足だと思われても、成績を捏造して通してしまうのです。誰でも留学出来る事がこの学校のウリですから。
ここのセールスポイントは、此処の生徒に合った留学先を選定し、その留学後のサポートをするというモノです。

・費用は?
1年半で掛かる費用は約200万以上。地方の方には寮を用意するので、その生活費と合わせると400万近くとなります。更に数十万がケア代その他として取られます。
一般的な留学に掛かる費用は国によって違うのですが、大体150万〜300万くらいです(それ以上掛かる事も勿論有る)。しかし、実際に受けられる教育のレベルなどと比較すると、このIに払う金額が実に割に合わないものである事に気付かれる事だと思います。

・留学ケア?
そのものでは無いのですが、Iには預金システムがあります。これはどのようなものかと言うと、保護者から留学先で使用する様々な諸経費分を受け取り、必要な時にIから生徒に送金されるというものです。要するに、Iに口座を設けるようなものですね。しかし、このシステムにも疑問点が多いのです。
例えばドルで言うと、「銀行上乗せ分」+「I徴収分・約4円」=約10円。つまり、1ドルにつき10円も多く取るレートになっているのです。1ドルだけで考えると大した事がなさそうですが、これが20000ドルクラスの年間授業料に加えその他高額の送金となれば、馬鹿に出来ない金額となります。また、これに加えて1学年40人で考えるとなお更でしょう。ここでも一般の留学より、金銭的に損をしてしまうのです。



まだまだあります。
留学を考えてらっしゃる方は、次回も要チェックです。



探偵ファイル・キム



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