●更新日 04/11●

邦人拘束事件に見る日本のマスコミ


既にイラクの邦人拘束事件は解決に向けて急速に動き出しているが、先日の探偵ニュース「震撼!イラク邦人人質事件」にて掲載した犯行声明のビデオより、オリジナルに近い映像を入手したので掲載する。


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●動画:狂信的に叫ぶテロリスト、泣き叫ぶ人質
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なぜ、日本のテレビではこの部分はカットされていたのだろうか?
「あの映像はテレビ局のVTR編集者がカットしたものだとは考えにくい。」とは、あるテレビ局関係者の弁。



テレビ局に第一報が入ったのは、日本時間8日午後9時前のスポットニュースの準備をしている最中だった。既に出来上がっていた原稿は急遽差し替え。VTRは無いが、とりあえず文章だけでも読むことに。

第一報を最初に流したのはNHK。その後、フジテレビ、TBSと続いた。

9時といえば、普段なら夜のニュースに向けて原稿なども大部分が出来上がっている時間。番組開始までほとんど時間が無い状況だったが、デスクの全面差し替えの指示が報道センター内に響いた。

自宅にいた人も含め、報道部の全スタッフが集められた。また、余程の大事でなければ出て来ることの無い大きなホワイトボードが報道センターに運び込まれる。

共同通信からの速報FAXが常に吐き出される中、原稿の準備や情報の確認、アラビア語通訳の手配などにスタッフが駆け回った。しかし、番組進行に不可欠な予定表(Qシート)は、ほとんど白紙のまま番組開始の時間を迎えた。VTRの編集は開始に間に合わず、放送の1分前に完成するような状況だった。


「この状況の中、もし犯行声明の映像を局内で編集していたとするなら、デスクの指示があったはずだ。しかし、そのような指示は聞いていない。映像は局に来る前の段階で編集されていたのでは。」

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この犯行声明を一番最初に放送したのは、オリジナルの映像を持ち込まれたカタールの衛星テレビ局・アルジャジーラ。しかしアルジャジーラは、ナイフを突きつけるなどするシーンを編集して放送した。
そして、それとほぼ同時にNHKが放送した映像はアルジャジーラで放送されたものとほぼ同じ。続いて放送した他の民放もそれに準ずるものだった。
恐らく第一報を出した時点では、映像のソースがアルジャジーラしかなく、カットされていない映像を日本のテレビ局は手に入れる事が出来なかったのではないのだろうか。



しかし日本時間同日深夜には既に、アルジャジーラと同じくオリジナルを持ちこまれたAP通信から配信された映像を元にしたニュースを出している海外のマスコミもあった。にも関わらず、日本のマスコミでは朝になっても編集済みの映像を繰り返すばかり。
もし、日本のマスコミが最初の時点で元の映像を入手していたとしても、それを放送していただろうか?


国民の声やいかに?!
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