●更新日 04/09●

震撼!イラク邦人人質事件


我々イラク人は、日本人に友好や愛情を感じていたが、あなた方は残念ながらこれを無視した。あなた方はアメリカ軍を支援した。アメリカ軍は我々の国を占領し、我々の聖地なる場所に突入し、我々の血を流した。我々の義務としてあなた方に同じ報いを与えなけれならない。3人が我々の手に入った。あなた方の軍をイラクから撤退させなければ3人を燃やす。期限は、この放送から3日以内とする。



アルジャジーラより

昨晩、日本を、世界を震撼させたイラクでの邦人人質事件。

深夜のニュース番組はどこもかしこも「ひきつづき……」という言葉を流すほど引っ切りなしに事件を放送。


今回人質となってしまったのは以下の3人。



フォトジャーナリスト・郡山総一郎さん(32)

週刊朝日との契約はないというが郡山さんの写真を2001年から数十本に渡って掲載している関係ということで「アル・ジャジーラのムスタファ」を名乗る男性から電話があったと昨晩の会見にて発表。



イラク支援活動を行う北海道在住・高遠菜穂子さん(34)

以前に「愛してるって、どういうの?」という意味深いタイトルの書籍を出版している。グレた中高時代を経て大学時代に目覚めたボランティア活動から現在のイラク支援にいたるということ。



フリーライター今井紀明さん(18)

弱冠18歳の今井さんは、立命館慶祥高(江別市)時代からフリーライターとして記事を寄稿。劣化ウランの恐ろしさを強く主張している。

3人とも、今だ所在すら判明していない状態。この3名が人質であることを知らせるため、犯行グループからアルジャジーラの元に届けられたビデオテープと手紙の内容はすぐさま各国で放送。 日本では「音声がない」とすべてのマスコミ機関によって放送されているのだが、他国のニュースを拝見すればしっかり“音声アリ”の映像が流されているようで日本のマスコミに対する疑念がこんなところで湧いてくる。


(海外での配信画像)

●動画:海外配信動画、三人は叫ぶ・・・
ご覧頂くには 動画再生ソフト が必要です。


ただ、この3人の行動に関しては疑問視する声も多い。

身分証明証ではない単なる朝日新聞の「入館証」をなぜイラクで持ち歩いているのか。

無抵抗な日本人にロケットランチャーは必要なのか。

そして3人とも自衛隊派遣反対派であるという事実。

彼らを人質とした、サラヤ・ムジャヒディンと名乗る組織は自衛隊撤退の希望を述べており、平和を求める3人の意思と重なり見えるところもある。

危機的な状況下においてこの人質事件が作為的なのではなかろうか?と囁く声もあるが、現に彼らのほかにも人質となった外国人が多数存在していることからも、 安易に声を荒げることもできかねるところだ。


福田官房長官を始め政府与党は「自衛隊派遣はイラク復興支援のため、撤退する必要はない」と強く主張している。これに対し、共産党や社民党などは自衛隊撤退すべしと主張。

主要各紙も微妙なニュアンスでその立場を読み取ることもできる。読売や毎日は「卑劣な脅迫は許されない」とすれば、朝日は「救出に全力を尽くすべき」と自衛隊撤退派寄りの立場。

撤退か、撤退すべきでないか。日本の国際貢献を考えるべきか、3人の命を考えるべきか。

政府やマスコミ、さらには国民までも巻き込んでこれから3日間は議論が絶えないことだろう。



しかし……、

こんな状況下でもクールでドライな報道機関も存在した!





テレビ東京。


まだ驚愕のニュースの熱も冷めないうちから「海外投資家の動向に注目ですね」と淡々と語る評論家……。










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