疑惑の「桜」
〜 盗作?偶然? 〜


最近、様々な所で「盗作ではないのか?」と噂の河口恭吾の「桜」(作詞・作曲:河口京吾)。
芸能情報館(疑惑の「桜」河口恭吾テレビに登場)でも取り上げましたが、一体どれぐらい似ているのでしょうか?
耳ではなく目で比較してみましょう。

まず、こちらが「桜」のサビの部分の譜面です。

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(▲クリックすると拡大します。この記事中に使われている譜面は使用したソフト、および入力した人の癖の為に、オリジナルとは違う部分があります。)

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▲徳永英明「僕のそばに」の収録アルバム「Nostalgia」

そして、こちらがパクリ元といわれる「僕のそばに」(作詞・作曲:徳永英明)の譜面。

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(▲クリックすると拡大します)

重ねてみると・・・

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(▲写真紫:桜,写真水色:僕のそばに,写真青:重なっている部分。クリックすると拡大します)

全体的に似ています。
特にBの部分は顕著です。AとDの部分も、ずれている(ずらした?)所がありますが、多くの音が重なっています。

気になるのが、Cの部分(歌詞でいうと♪桜舞う季節を数え、というところ)。
「僕のそばに」と比べると、最後の方が重なっているだけで、あまり似ていません。
そこで出てくるのが、ピアニスト・村松健の「春の野を行く」

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▲「春の野を行く」の収録アルバム「夏のぽけっとに」

これをCの部分に重ねてみると・・・

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写真紫:桜,写真黄緑:春の野を行く,写真暗い緑:重なっている部分)

ほとんど重なってしまいました。
これでは盗作だと騒がれているのも納得です。


盗作疑惑といえば、小林亜星の「どこまでも行こう」と服部克久の「記念樹」の裁判が大変有名ですが、この裁判では盗作である根拠として、
・同じ高さの音が多く使われている。
・曲の起承転結が似ている。
・旋律の特徴が直感的に似ている。
という点が認められました。

日本で曲の盗作が認められたのは、この裁判が初めてで、まだまだ判例が少なく(この判決が出るまでにも、東京地裁では小林氏の訴えが棄却されるなど、紆余曲折がありましたし)、なんとも言えませんが、もしこの「桜」が訴えられ ることになったら、一体どうなってしまうのでしょうか?

(参考リンク)
音楽業界のパクリ事情
w-inds.がパクリ!? 音楽業界のパクリ事情・その2



( 探偵ファイル・千明 )


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