〜 「単なるゲーム機ではない」といいますが・・・ 〜 プレイステーション2が発売された時、使われている部品の性能が高いため、兵器に転用される恐れがあるとして輸出規制がかけられたことがニュースになりましたが、軍事転用に限らず、ゲーム機は悪用される恐れがあるのです。 ▲最近のゲーム機は高性能。(写真はイメージ画像です。) 最近のゲーム機は下手なパソコンよりも高性能ですから、パソコンで出来ることがゲーム機でも出来てしまいます。 最近耳にすることの多いOS(コンピューターの基本ソフト)の一つであるLinuxを例にとりますと、プレステ2はメーカー自らLinuxキットを販売していましたし、Xboxやドリームキャストでもメーカー非公式ながらLinuxを動かすことができます。 同じOSが動くという事は、パソコンで動くプログラムがそのままゲーム機でも動かせるという事です。 ▲ゲーム機でLinux。X-windowも動きます。 また、最近のゲームはネットを使って遊ぶものが出てきており、モデムやイーサネットアダプターといったネットに繋ぐための周辺機器があります。 これらを利用して、社内ネットなど限られた環境でしか接続できないネットワークに、Linuxの動くゲーム機を紛れ込ませて、情報を中継するプログラムを走らせておけば、本来ならそのネットワークの内部でしか見ることのできない情報を外部から見ることができるのです。 ▲外部からは見られないはずの情報が・・・。(写真はイメージ画像です。) もちろんパソコンでも同じ事はできますが、どうしてゲーム機でやるのかというと ・パソコンに比べて小さい こっそりとやるのですから、端末は隠しておかなければいけません。 ゲーム機なら小さいですから、机の裏など狭い所にでも簡単に隠すことができます。 ▲狭い所に隠しておけば・・・。(写真はイメージ画像です。) ・安く手に入る もし見つかってしまったら、回収される恐れがあります。 しかし、安いゲーム機なら中古で数千円も出せば買えます。まだ現役のプレステ2でもパソコンを買うよりは安いでしょう。 ・24時間稼動させられる パソコンに仕込む場合、常にパソコンの電源を入れていないといけませんが、環境によってはそうもいかないでしょう。 ゲーム機を隠してやるのなら、ずっと稼動させておいてもパッと見ただけではわかりません。 と、こういった利点があるのです。 しかし、お堅い会社にゲーム機のような違和感溢れる物が置かれているのを見つかったら、絶対怪しまれるでしょうけど。 ゲーム機の性能はどんどん上がり続け、「単なるゲーム機ではない」と謳っているものもあります。 どんな便利な物でも使い方次第では恐ろしいものになってしまいますが、作った人達はまさかこんな風に使われるとは思っていなかったでしょうね。
( 探偵ファイル・千明 )
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