〜 「打ち子」という存在 〜 数兆円規模の市場規模を誇るとも言われているパチンコ・パチスロ業界。多くの金が動く所には黒い話がたくさんあるわけで・・・。 その中から今回は「打ち子」と呼ばれる存在について紹介します。パチンコ店の店員から出る台の情報を聞き、その台を打つ人のことです。サクラと違う点は、店に雇われているのではなく、店員が店に隠れて情報を漏らしているところです。 以前、パチスロの打ち子をやっていたという人から、その時の話を聞いてみました。 ▲写真はイメージ画像です 毎日のようにパチンコ屋に行っていたら、知らない男から「サクラをやらないか?」と声をかけられて始めました。 実際はサクラなんかではなく、背任の片棒を担がされていたわけなのですが・・・。 某パチンコ店チェーンの会社で結構上の地位にいる社員とその男が繋がっていて、社員が出る台を用意し、その台の場所をその連絡役の男を通して前日の夜、電話で教えてもらうという形で行われていました。 一日、大体1万枚前後(パチスロのメダルは等価交換の店だと1枚20円、だから1万枚だと20万円)出して、その勝ち分を社員と連絡役と自分で約三等分していました。だから一日の手取りはだいたい6〜8万円ぐらいでしたね。 それを2,3日に一度ぐらいの頻度でやっていたから、月に60万以上稼いでいたのではないのでしょうか? ▲写真はイメージ画像です 2,3日に一度、というのは毎日のように同じ人が勝ち続けていたら他の店員に怪しまれるからという理由からです。 しかし、その連絡役の人は私以外にも数人打ち子を持っていて、人を変えて毎日やっていましたね。その連絡役も数人いたみたいだから、全体では結構大きい組織だったと思います。 私はその連絡役の人以外とは接触がなかったので、どれぐらいの人が関わっているのか、だれが打ち子仲間なのかは、はっきりとは知りませんが。 最初の頃は面白くやっていたけれど、他の一般客に席を取られないように朝早くから店に行き、開店の10時から閉店の23時までの23時間ひたすらスロットを打ち続けるのは苦痛でしたね。 単純作業で普通にバイトをしているのと同じような感じでしたし、 しかもやっていることは、全く生産性の無いただのイカサマじゃないですか。 収入は魅力的だったけど、それ以外では全くメリットはありませんでしたね ▲ネットの掲示板で見かける打ち子の募集(写真はイメージ画像です) 数ヶ月やっていたのですが、その社員が会社にバレてしまい解散しました。 その時は警察に捕まらないかとビクビクしていましたが、その会社は内々で処分したようで、結局警察沙汰にはなりませんでした。 今でもたまに連絡役の人とばったり会うことがありますよ。まあお互い知らない振りをしてすごしますけどね。 大体話を聞いた感じから連絡役が3人、その下に打ち子が6人づつ居たと仮定すると、その社員には一日50万円もの大金が渡っていたことになります。 そのお金がどこから出ているのかというと、一般客の財布から出ているのです。 客もパチンコ店も裏切るこの行為、決して許されるものではありません。
( 探偵ファイル・千明 )
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