〜 とあるエンジニアの愚痴 〜 「目のつけどころが・・・」のCMでおなじみの某家電メーカーにお勤めのある方とお話する機会がありました。 どうやら相当うっぷんがたまっているようで、色々と愚痴を聞かせてもらったので紹介してみましょう。 (▲写真はイメージ画像です。) ウチの会社は精神論が大好きです。 トップの人がそうなので、管理職にもそういった人が多いです。 学歴がどうこうとは言いませんけど、年功序列でただ長く勤めたというだけで管理職になった人が、知識もないのに口を挟もうとして、出てくる言葉が「根性でやれ」。仮にも科学力を誇る家電メーカーのはずなのに。 こういう人達に「サービス残業をする奴が偉い」「昔の図面を使い回せる奴が偉い」なんて馬鹿げた事を言う人が多く、部下に無茶なことを強制させるのです。 サービス残業の強制は以前、労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けて今は無いことになっていますが、全然そんなことはない。今でもまだ影では続いていますよ。最近ある所では残業のやりすぎで鬱病になる人がたくさん出てしまい、そこの人は全員病院で診察を受けさせられたのだとか。 ウチの会社の残業はこの業界の中で一番酷いのではないのでしょうか? 過去に売れたものは良いもの、というのはわかりますが、それと既に過去のものとなってしまった技術をずっと使い続けるのは違うでしょう。この業界、技術はどんどん進歩していくから常に勉強し続けないといけないのに、それについていけない管理職が足を引っ張ってしまっているのです。 ▲工場の作業風景。(写真はイメージ画像です。) これではまずいと会社も考えたのか、従来の年功序列の昇進システムの他に、幹部育成教育プログラムを作ったのですが、これが失敗。 課長候補育成のコースには希望者のほぼ全員が入れるのですが、ほとんどの人が適用を希望してしまいました。社員のほとんどが幹部候補なんてありえませんよ。結果、このシステムは破綻してしまったのですが、それなのに会社は無理矢理これをやり通そうとするから、「なんでこんな人が?」というのが昇進してしまい精神論を唱える、と。 ▲テレビの並ぶ家電売り場。(写真はイメージ画像です。) こんなことだから、かつてはトップを走っていた分野でも、後発の会社に押されてきているのですよ。 『液晶の〜』なんて宣伝では言ってますが、実際の所他社と比べて出遅れている部分も結構あるのです。 大画面液晶テレビの分野では、他社からは40インチを超えるサイズのものも既に市場に投入されていますが、ウチでは37インチ以上は来年稼動する工場でようやっと作れるようになるのです。 ▲普及しつつある液晶テレビ。(写真はイメージ画像です。) 大型に限らず液晶テレビは、先程言った過去の技術の使い回しという悪癖のおかげで、同じクラスの他社のものに比べて性能が劣っている部品を使い続けている部分があります。 今ヒットしている某商品だって、あれはCMのおかげで売れているだけで、エンジニアとして見るとつっこみを入れたい所が大いにありますし。 CMの吉○小百合に騙されではいけませんよ。 (▲写真はイメージ画像です。) う〜ん、CMで芸能人がアピールしているからといって、良い商品とは限りませんね。 長寿命がウリで、宣伝でも「環境に優しい」「21世紀にも残したい」と謳っているこの会社。環境には優しいのかもしれませんが「社員と消費者には厳しい」のでしょうか。 いずれにせよ、何にせよ・・・お話頂いた社員さんはだいぶ鬱憤が溜まっているようです。精神論だけで、良いものは作れないというのが今回の結論ですね。 ・・・えっ、当たり前ですって?
( 探偵ファイル・千明 )
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