同性愛社会
〜 本当の自分 〜


最近メディア等を通して誰もが耳にするようになった「同性愛」「性同一性障害」といった言葉。説明するまでもありませんが、同性愛というのは同性の者に対して性的愛情の対象とすること。性同一性障害とは、生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性別に属しているかをはっきり認識していながら、その反面で人格的には自分は別の性に属していると確信している状態のことです。

日本ではご存知「3年B組 金八先生」(01.10〜02.3 TBS系木曜9時)にて、上戸彩が性同一性障害者役の少女を演じた事もあってか、若者を中心とする人々の性同一性障害への見解が広まったようにも思えます。
また、世界各地でも続々とゲイ・レズビアンパレードが行われており、日本でもそういったイベントが行われています。

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▲大盛況のゲイ・パレード

最近では、戸籍上は男性で性同一性障害の大熊ひかりさん(43)=通称名=が、大阪市の女性職員として勤務を認められていることが話題になりました。
他にも、性転換手術を受けてから2年経てば、オリンピックに出場できるといった規則案も、23日に発表されました。(関連記事

このように、ヨーロッパやニューヨーク等の比較的同性愛の認知されている国を初めとし、日本でもメディアを通して話題の波に乗ることにより、だんだんと認知されているのではないかと思います。
やはり認知されていない時代だと自分が同性愛者だというのをカミングアウトしづらいといった面もあるようです。こちらのサイトでは、同性愛・性同一性障害に関する様々なニュースを公開すると共に、「カミングアウト代行サービス」などといったものも行なわれています。
こういったサイトが増える事によって、同性愛者・性同一性障害者同士とのコミュニケーションも気軽に取れるようになり、1人で悩みを抱え込んでいる方には心強いのではないでしょうか。また、手軽に情報を得られるようになった事により、一層理解が深まるのではないでしょうか。

さて、こういった様々なニュースがある中で、特に注目したいのが今年9月にニューヨーク市で開校されたバイセクシャル・同性愛者、性同一性障害者の生徒専門の公立高校です。
ゲイであることをカミングアウトしてサンフランシスコ市議会議員に当選し、1978年に暗殺されたハーヴェイ・ミルクにちなんだ校名「ハーヴェイ・ミルク・ハイスクール」。
これについては、同性愛者・性同一障害者の人々をそうではない人々と切り離すことによって『同性愛の生徒は他の学校ではいやがらせや暴力に遭うことが多い。安心して教育を受けるための良いアイディアだと理解してもらえると思う』というブルームバーグ市長の発言に対し、『同性愛者だからといって数学に違う教え方があるのか。普通の生徒と分ける意味がない。すべての子供にそれぞれ特別な学校が必要になる』といった意見や、『税金の無駄遣い』という意見。
更には『イジメの心配はなくなるが、問題の解決には繋がらない』といった厳しい意見も出ています。

非難される中でも、同市長は『この学校は、短い目で見ればとてもいい動きだと思う。私は、国が長期的にLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)の生徒に対する、言葉の暴力と身体的暴力の問題に関して、もっと真剣に取り組むべきだと感じる。しかし、このような“分離した”学校を設立することは、最終的な答えではない。』と付け加えました。これについて関係者は、最終的な目標はこうした特別な学校がなくなることであり、今いかに緊急避難が必要な子供達が多いかを知って欲しいと訴えています。(参考記事 ※全英文)
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▲スクール開校日に行なわれたデモの様子

肯定派の意見も否定派の意見も頷けてしまいますが、やはりこうした問題は本人の取り組み次第と言ってしまえばそれまでなのかもしれません。
何が答えか、どうすれば問題が解決に繋がるか、難しいところだと思います。

この記事において何度も性同一性“障害”という言葉を用いましたが、果たしてこれは本当に障害なのでしょうか?
同性愛も性同一性障害も1つの恋愛観であり、人間としての性質なのではないでしょうか。
非難される声に必死に耐え、苦しむ彼らは一体どこがいけないのでしょうか?非難している人々はただ「自分と違う」というだけで「異常」と見なし、非難しているのでしょうか?もしそうだとしたら、この上なく悲しいですね・・・。





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