NO! GUNS 2003 IN 六本木ヒルズ
〜 平和への祈り 〜


『銃』。知らない方はいない品だろう。銃を聞いて、皆さんは何を連想されるだろうか?
マフィア?ヤクザ?脅迫?取引?サバイバルゲーム?
色々とある事でしょう。しかし、それは自分とは掛け離れた世界の存在であるという認識では無いでしょうか?
実は、ここ数年、我が日本でも銃撃事件が急増しているのです。そう!もう、“自分とは別の世界の話”では無くなってきているのです。
今回は、その『銃』の犯罪を撲滅させる為に行われたイベント『NO!GUNS 2003 IN 六本木ヒルズ』の様子をレポートしたいと思います。
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主催者は、『ストップ・ガン・キャラバン隊』と『日本ガーディアン・エンジェルス』の皆さんです。

●ストップ・ガン・キャラバン隊の趣旨
私達「ストップ・ガン・キャラバン隊」は、米国で我が子の命を銃によって奪われた両親とその家族が母体となって1996年(平成8年)に発足しました。その後、国内の銃犯罪被害者の遺族や関係者、銃器問題に深く関心を持つ者も加わり、銃器・暴力撲滅の為の啓発活動を続けています。私達は愛する家族を銃によって奪われ、強い怒りと悲しみを味わった者として、銃は人の命を奪う道具以外の何ものでもない事を他の誰よりも知っています。このような趣旨に基づき、銃の危険性を訴え少しでも社会のお役に立ちたいと考えています。

●ガーディアン・エンジェルスから
ガーディアン・エンジェルスは、誰にでも頼られる存在を目指し「見て見ぬふりをしない」をモットーに、赤いベレー帽と白いTシャツのユニフォームで活動している犯罪防止ボランティアです。人や街に無関心ではなく、温かい人と人との繋がりが犯罪を減らすのだと防犯パトロールや学校に出向いて安全セミナーなどの活動をしています。24年前にニューヨークで始まったガーディアン・エンジェルスは、非武装で活動してきました。米国では他人を助ける為に4人のメンバーが銃により命を落としました。今でも、『フォールン・エンジェルス』としてその勇気と正義感が讃えられています。ガーディアン・エンジェルスは、銃器を含めた武器の使用に反対しています。日本では、普段は身近に感じられないでしょうが、依然として銃器犯罪に巻き込まれる人が後を絶ちません。この機会に銃器犯罪を絶対に許さない気持ちを持って頂きたいと思います。

主催者の2団体のお言葉でした。
このイベントは、六本木ヒルズで行われたのですが、会場をガーディアン・エンジェルスさんが直接警護なさっておりました。安全面では万全の体勢です。
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ストップ・ガン・キャラバン隊の砂田尚壱代表から開会のご挨拶を頂き、いよいよスタートです。
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▲ストップ・ガン・キャラバン隊の砂田代表
▲警視庁の田中課長

ご来賓の挨拶として、「警視庁生活安全局銃器対策課(長いな…)」の田中法昌課長も駆けつけて下さりました。
お話によると、日本の銃器による犯罪は年々増えて来ているとの事(なんと、去年1年間で、殺人が43件、強盗が128件!)。警視庁でも、銃に対する考えを改めているとのお話でした。
日本といえども、その気になれば銃は手に入るのです。だからこそ、監理もしっかりとしなければならないようでした。
そして、日本ガーディアン・エンジェルスの小田啓二理事長の登場。
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理事長と言うからには、年配の方かと思っていたら、かなりお若い方なのでビックリです。
小田さんは実際にアメリカのガーディアン・エンジェルスの隊員だったそうで、その経験を活かして、日本でガーディアン・エンジェルス設立されたのです。かなりのやり手ですね。
小田さんの解説を交えながら、銃犯罪についての映像が放映されました。
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アメリカで発生した残虐な銃撃事件。その事件の風景・被害者・残された遺族など、心が痛む場面が続きました。
右の画像は、銃器事件で亡くなられた被害者の遺族が、被害者の靴を持ち合って、冥福を祈っている様子です。
さて、映像でのお話が終ったところで、今回の司会役であるこの方が登場!

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デーブ・スペクター
デーブさんと銃って何か関係あるのかな?とも思いましたが、流石はプロ。お話の端々にジョークを絡めながら、スムーズに進行していきます。1番感心したのは、“日本語上手だなぁ〜”だったのですが(汗)。

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こちらは、服部さん。
1992年米国ルイジアナ州で起きた、“日本人留学生射殺事件”の被害者、服部剛丈さんのお母さまです。
日本人留学生射殺事件』参考:


簡単に事件のあらましを説明すると、アメリカに留学していた少年が、ハロウィンの晩に、仮装してパーティー会場に向かったが、番地違いの別の人の家に行き。そこで、銃を構えた住人の「フリーズ!」の言葉を正確に理解出来ずに射殺されてしまったという事件です。
一言で言うなら、“勘違いによる事件”です。
この事件の事は、まだご記憶に新しい事だと思います。
この被害者である服部さんのお母様から、銃の危険性と、遺族の悲しみについてお話頂きました。
私達も他人事ではありません。いつ被害者・または、被害者の家族になるかもしれないという事を、お話を通して強く感じました。

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こちらは、今回のイベントに参加して下さった『Sabado Fiesta(サバド・フィエスタ)
さん。ボーカルの「キキ」さんの綺麗な歌声が印象的でした。

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最後は、参加者全員集まって、ジョン・レノンの『イマジン』を合唱致しました。
なかなか胸にジーンと来るものがありましたね。
そして、“この日・この時を忘れない為に”、宣言をされました。

◆六本木ヒルズ宣言
私達には、安全で幸せに暮らす権利があります。日本では、銃器に対して厳しく対応してきた事が社会の安全に大きく貢献してきました。しかし、今年も銃器犯罪に巻き込まれる時間が後を絶ちません。私達一人ひとりが、違法銃器を許さないという気持ちをしっかり持って根絶に向けての活動を推進することが必要です。本日、『NO!GUNS 2003 IN 六本木ヒルズ』において、「なくそう犯罪、なくそう暴力、なくそう銃器犯罪」をスローガンに、全国に向けてこの活動を広く発信して行くことを宣言します。
平成15年11月11日
『NO!GUNS 2003 IN 六本木ヒルズ』参加者一同

これをご覧の皆様も、どうか銃器の事をもう一度考えて欲しいと思います。





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