大英博物館の至宝展
〜 世界のお宝を見よ! 〜

皆さまは、「大英博物館」をご存知でしょうか?そう、その名の通り、英国に実在し、世界最大級と言われている博物館です。
この大英博物館が、今年250周年を迎える事になったのです。その記念として、日本にこの収蔵品を約270点貸し出す事となったのです。ちなみに海外に愁蔵王を貸し出すのは唯一、日本だけとの事。
以上の背景を踏まえながら、今回の『大英博物館の至宝展』のレポートをお送りしたいと思います。
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収蔵品は、大きく分けて、「古代オリエント世界」「ヨーロッパ」「アフリカ・アメリカ・オセアニア」「アジア」のブロックに分かれています。まずは、「古代オリエント世界」から順に紹介していきたいと思います。

◆古代オリエント世界

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▲展示No.12 「ロゼッタ・ストーン」
ナポレオンのエジプト侵攻時にロゼッタで発見された事からこの名を冠する。“ヒエログリフ(古代エジプトの聖刻文字)”・“デモティック(古代エジプトの民衆文字)”・“ギリシャ文字”の3通り書き込まれた神殿の石碑である。

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▲展示No.29 「牛頭のある女王のリラ」 イラク南部発掘品
プ・アビ女王の墓から発掘された品。この品の近くには装身具を付けた女性10人の遺体があり、女王と共に殉死した者達であろうと考えられている。
勿論。木の部分は復元されておりましたが、牛の顔のラピスラズリは美しさを損なってはおりませんでした。

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▲展示No.58 「テーベの女性神官のミイラボード」 エジプト
古代エジプトの後期には、頭部に取り付けるマスクに変わり、彫刻と彩色を施した覆いが使用されるようになったそうです。ちなみにテーベはルクソールの事です。

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▲展示No.59 「女性のミイラ」 エジプト
有名なミイラそのものです。これはX線調査によって、女性である事が明らかになったもの。眼の部分には、義眼が仕込まれているそうです。ちなみに中世、ミイラがよく燃えるとの理由から汽車の燃料として使われたのは有名なお話。

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▲展示No.61 「ミイラマスク」 エジプト
今回の至宝展の目玉と言える品。有名なミイラに被せるマスクですね。マスクは亜麻布に漆喰を塗って造ったそうです。全部、金で出来ていると思っていたので、感心しました。

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▲今回の記者のみのプレビューの時に来日し、自ら説明して下さった大英博物館民族学長「ジョン・マック」氏。様々な興味深いお話をご教授して下さりました。
ちなみに大英博物館は、“展示物は国民の物である”という事から入場無料としているそうです。国民を重んじる姿勢は日本も見習いたいものですね。

◆ヨーロッパ

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▲ 展示No.134 「ルイス島のチェス駒」 スコットランド ルイス島
映画『ハリーポッター』で出て来た事で有名だそうです。(私は未見です。申し訳ありません)。
良く出来た精巧なチェスの駒ですが、この材質はセイウチの牙だそうです。スコットランド含む北欧ではセイウチなども居ますからね。象牙に劣らぬ品となっております。

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▲展示No.138 「聖エウスタキウスの聖遺物容器」 スイス
写真が不鮮明で申し訳ありません。
中世の聖人の聖遺物はこのように高価な容器に納められる事が多く、容器はその遺物の形状を取るようにしていたそうです。つまり、この容器には頭蓋骨が納められていたと言う事になりますね。
◆アフリカ・アメリカ・オセアニア

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▲展示No.172 「聖母子を戴く塩入れ」 シエラレオネ(アフリカの西端の国)
アフリカに到着したポルトガルの商人達が、スポンサーの為にと、現地の芸術家に作らせた“お土産”だそうです。
この意匠も、キリスト教とベニン王国(現在のナイジェリア)の双方の文化が癒合した物となっております。

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▲展示No.177 「人物をかたどった器」 ペルー
人の頭の形をしていますが、立派な器です。頭の先にあるのが注ぎ口です。実際にこの容器に飲み物を入れたりしていた模様。ちょっと…飲めないかも…と失礼ながら感じてしまいました。

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▲展示No.186 「神殿の彫像」 ハワイ
かなり大きいです。ハワイの「クーカイリモク神」を祀る為に作られた物。よく特徴を現した出来の良い彫像だそうです。一木彫(だったと思う)で、1本の木から作られた物です。

◆アジア

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▲展示No.221 「仏陀立像」 パキスタン
古代ガンダーラから出土した物で、この地はクシャーン時代の仏教の中心地だったそうです。

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▲展示No.226 「観音菩薩半跏像」 東インド
インドおよびチベットで広く礼拝された観音菩薩像の一例で、両側に配される蓮華は、一切衆性を苦しみから救う観世音菩薩の助けとなる為に蓮から生まれた緑身と白身のターラー菩薩を表しているそうです。


以上です。如何だったでしょうか?稚拙ながら紹介させて頂きました。
ここで紹介したのは、約270点のうちのほんの12点ですが、この他にも素晴らしい展示物は沢山あります。
このような品を見るのが好きな方なら2〜3時間はあっと言う間に過ぎてしまいます。
250年記念という特別な展示です。これを逃すと、本場のイギリスに行かなくては見られなくなってしまいます。
まだ期間はありますので、彼氏(彼女)・友人を連れて行ってみては如何でしょうか?きっとその国々の素晴らしき品の魅力のとりこになる事請け合いです!

まだまだあるぞ!
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ご協力
『大英博物館の至宝展』
開催地:東京都美術館 東京都台東区上野公園8−36
期間:10/18(土)〜12/14(日)
時間:9:00〜17:00(金曜は19:00まで)
HP:http://www.asahi.com/daieihaku/index_f.html





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