働く人の憂鬱シリーズ
〜 新聞屋さんの憂鬱 〜


様々な業界で働く人がいます。ですが、その業界に身を置く者にしか解らない裏話も沢山あります。興味があっても解らない、「実情はどうなのだろう?」という不安や、質問にお応えするこのシリーズ。今回は、お世話になられている方も大勢いると思われる“新聞屋さん”にインタビューして参りました。新聞…と一言で言っても、様々な事があるでしょう!その裏事情などを取材協力して下さった御2人つっこんで訊いてみたいと思います。


―――この仕事をなさろうとしたきっかけは?
Cさん:私の場合は、近場で事務の仕事を探していて、たまたま募集していたのが新聞屋さんだったので。“この職種だから良いと思った”というのはありませんが、面接希望の方の多くは、やはり一般の仕事よりも給与面で優遇されていたり、会社側で寮を用意する所も多いので、よく“借金で首が回らなくなった”という方が転がり込んできたりします(笑)。
Dさん:別にないです。もともと新聞奨学生でして、そのくらいの年齢にしては稼げたので(月25から30万)ついずるずると。というか下の内情にもつながるんですが、身元がはっきりしない人が多数いるんで、奨学生は幹部候補になりやすいんです。ある意味、新卒の上、親元ほか保証人も二人なもんで。

―――このご職業の魅力は?
Cさん:先ほどと被る点もありますが、やはり給料が多くもらえるという所ではないでしょうか?新聞の契約を多くもらえばもらうほど、収入に反映しますし…聞いた話では、契約をもらってきた分だけで数十万稼ぐ方もいらっしゃるようです…(ちなみに、事務はそういうノルマはないので固定給です)
Dさん:結構自由な時間が多いということでしょうか?ただし店によっては、ぜんぜんない上に休みも年36日くらいだったりしますが。あと、学歴がなくても力があれば若いうちは稼げるということくらいかな?30歳くらいで周りに抜かれますが(笑)

―――新聞屋さんになろうと思っている人に知っておいて貰いたい事は?
Cさん:キツイです、すごく。新聞配達だけでも体力的にキツイですし、プラス営業のノルマがあったりしますから。ただ、その分の見返りはありますので、そう捨てたものではないかと思います。
ただ、自分には無理だと思ったからといって、いきなり失踪しないで下さい(汗)多いんですが、残された人間は非常に困ってしまいます。もちろん、会社で負担しているお金があるならば、どこまでも追いかけていきますし、新聞屋さん同士のネットワークがありますので、たとえばYからAなどへと新聞販売所を変えても、働き始めたらすぐ分かりますので…。
なんでも、一度新聞屋さんで働くと、なかなか他の業種へ転職しにくいらしく結局戻ってくるので、問題のある人物が分かるように、そういう情報網があるということだそうです。
Dさん:とにかく体力勝負です。夜11時に帰って朝2:30起きが普通で、雨の日も雪の日もカッパ着て仕事しますので、体が弱い人にはお勧めしません。あと朝起きれない人も。ちなみに大抵のとこでは土日は休めないので(平日居ない所に営業するため)、一般の友達が減ります(泣)
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―――実際仕事をしてみて、内情はどんなものでしたか?
Cさん:普通の職場では見かけないような風体の人が多いですね…社員の多くが、タトゥー入ってたり…。私の方でも、出勤にスーツとか着なくて楽でいいですが。あと、お金の使い方が派手ですね。会社としても、個人としても。義務教育しか出てなくて30代でベンツとか持っている人もいますし。
Dさん:「労働基準法ってなに?」って感じです。有給休暇なんてありません(笑)集金が集まらなければ給料から引かれますし、募集広告の額はまずもらえません。

―――新聞屋さんを目指すなら知っておいた方が良い事は?
Cさん:平社員ならば、風体等も適当でいいですが、幹部クラスを目指していくならば、普通の会社以上に何事もきちっとしておいた方がいいです。あとでそういう所が響いてきます。私の個人的な意見ですが。
あと、ちょっとでも配達がキツクないところが希望なら、坂や階段など少ない土地を選ぶといいと思います。場所によって、キツイ土地はありますし。私のいる新聞屋さんは、キツイ所だそうです。
Dさん:目指すもんじゃないです(笑)。ただ、所長(契約書の店舗名の下に名前がある人)になって、なおかつ“当たり”の店をもたせてもらえれば5年で家が建ちます(笑)大体店一個で一千万くらい(プラス経費)抜けますのでやる気がある人はどうぞという感じです。
ちなみに店一個買い取るのに2〜3千万くらいですので貯金はしておいたほうがいいです。
Y紙以外は誰でもお金があれば所長になれます。たまに就職情報誌に載っていますので参照してください。お勧めしませんが(笑)
M紙なんかは募集した所長の資産食いつぶして成り立っているという噂ですから。

―――結構行われているけど、一般の人には内緒(秘密)の事ってありますか?
Cさん:私もあまり知らないんですが…夕刊の配達の時、うっかり届けてなかったりすると、もう配達が終わっているのに、「まだ配達中」ですとか言ってもう1回届けに行っちゃいますかね…
Dさん:いわゆる外交員ですが、893さんとも繋がりがあるとこがあります。よく本社は使っているなという感じですね。
あと世界一の発行部数の某紙は実数はその8割くらいではないかと。4000部本社から紙を買って、実は2000部倉庫に捨てていたらしいです。ちなみに、この間そのお店なくなりました(笑)。本社に契約解除されたらしいです
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―――笑い話とか、苦労話とか有ったら教えて下さい。
Cさん:英字新聞も扱っているので外国人の方もお客様でいらっしゃるのですが、私では英語は分からないので、たまたま電話をかけられて一方的に話されて「バイバーイ」等と言われて切られると、ものすごく後味が悪いです。
あと、聞いた話ですが、いきなりお客様から電話がかかってきて、「家の前にウ○コがあるからなんとかしてよ!あなたの所しか来ないんだからお宅がやったんでしょ!」という電話があったとかなかったとか…
Dさん:若い人が多いせいか警察にはよく厄介になっています。
例)店員同士で傷害事件になって原因を聞くと正月のおせち料理の俺の分を食った食わないで元旦早々、店員全員取調べ(笑)を受けたりとか。
常日頃、集金等でお客さんに接しているので偶にどこぞの会社社長さんから「うちの会社に来ないか?」とかお誘いがかかります。今思うと条件もよかったし、いけば良かったなと思います。
繁華街ではよく若い子はおかまさんに誘われるそうです(笑)。エレベーターの中でおしりを触られたときはかなり困ったとか言ってました。(そのマンションにおかまさんが住んでいる為、いつも会うらしいです)
あと男ばかりの会社なので確実に婚期が遅れます。彼女できません(泣)。稀にお客さんとできちゃいますが、時間が不規則な上、休みが少ない為、あっという間に終わります(泣)。
逆に男ばかりで毎日が修学旅行気分で仕事ができるので気楽に働きたい人にはお勧めします。ただし、その場合は郊外のお店に行きましょう。都内の店はお勧めしません。待遇とかも郊外のお店のほうが儲かっている場合が多いのでいいと思います。
大体都内の店でしたら芸能人が区域内に一人二人は住んでいますのでそうゆう情報はすぐ入ってきます。
例)ズームイン朝のFさんは実はすごく性格悪いとか


如何だったでしょうか?新聞屋さんも色々と大変そうですね。“給料はいいが、その分きつい”。よく聞く言葉ですが、新聞屋さんも間違いなくそうなのでしょうね。身元が定かでない方が大勢いるというのも、考えてみたら、ちょっと恐いですね。逆に、事情のある方には良いかも…。勧誘などで、少々困った事がある方も多いと思いますが、新聞屋さんも必死なので、あまり邪険にはしないであげて下さいね。
あ、ちなみにこれは私の話なのですが、以前、かなりしつこい勧誘の方がいて、困った事がありました。終いには泣き出すし。あまりに可愛そうだったので、彼にチャンスを与える事にしました。
キム 「賭けをしましょう」
勧誘員「賭け?」
キム 「そうです。“2D6”で勝負しましょう!」

※註:2D6とは、“6面ダイスを2個振る”という意味です。ですから、出目は2〜12となりますね。余談ですが、私(キム)はTRPGが大好きなので、普段からダイスを持ち歩き、迷った時などには事あるごとにダイスで決めておりました(笑) ←そんなので決めていいのか?

…結果は!?
勧誘員「8」、キム「12」!クリットです(笑)。圧倒的な差をつけて勝ちました。勧誘員さんの、ダイス勝負を挑んだ時の意外そうな顔と、負けた時の悔しそうな顔は一生忘れられそうにありません(笑)




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