人体の不思議展
〜 自分を知る旅 〜


何だか季節が1ヶ月ずれている様な残暑の中、皆さまは如何お過ごしでしょうか?今回は、9/6(土)より、東京国際フォーラムで行われている『人体の不思議展』のレポートをお送りしたいと思います。
写真 写真
      ▲会場は大賑わい!若い女性も多数来場しておりました。

自分の身体にどんな器官があるか、知識では理解していても、目にする機会は少ないと思います。そこで誕生したのがこの企画なのです。

主旨
 昨今、テクノロジーの発達に伴って、自らのからだを動かすことによって生きている実感を味わうことを忘れつつあります。頭の中ではからだの大切さを考えていても、自らの事としてそれを敢えて意識する機会は減っているのかもしれません。また、不治の病と言われた病気が次々に克服されてきたことをふりかえっても、さまざまな医療の恩恵に浴しているといえますが、健康を考えるうえで欠かす事のできない「からだ」について、どれほど理解しているでしょうか?本展は、身近でありながら、意外に知られていない人間の各器官のしくみや働き、それらを無駄なく結びつけているメカニズムを、最新技術により開発されたプラストミックによって解き明かそうとするものです。この展示を通じて、今まで医師が解剖という専門分野でしか知りえなかったからだの内部を、一般に公開することができるようになりました。一人でも多くの方々に、人体の中に広がる美しくも巧妙なしくみを伝え、いのちの尊さをもう一度見つめなおし、病気の恐ろしさ、健康であることの素晴らしさを実感していただきたい、そして、からだのしくみの理解を深めたうえで、自分自身の健康管理にも役立ててもらいたい、という目的で開かれます。

“興味本位で見るのではなくて、科学への知識を高める為にご覧頂きたい”
「森 日本医学学会会長」はこう仰られておりました。
それでは画像を踏まえながら、展示物を紹介していきます!

写真
こちらは、横開きになっている女性の全身標本です。中央部には、脳・脊髄・心臓・肺・腎臓・子宮などがあります。

写真
こちらは、縦方向開きの男性の全身標本です。顔面と頭頂部で、スライドするようになっています。

写真
こちらは、全身の神経の標本です。画像では解り難いですが、背面にある“肋間神経”がかなり存在する事が解ります。

さて。これらの画像は、“標本”という言葉で表して、“模型”という言葉を使っていない事にお気付きになられたでしょうか?これが何故なのかお解かりになりますか?
実はコレ、本物の人間から作られたモノなのです!
献体…という言葉をご存知でしょうか?自分が死した後、医学の為に身体を提供するというモノです。この標本は、全て中国で献体された方々の身体そのものでもある訳です。
この記事に使用されている物も、全て本当の人間の身体だと言う事を知った上で見ると、見方も変わってくると思われます。
スタッフの方に聞いた話ですが、この標本が実際の人間の身体だと言う事を知らずに見ていて、「何で出来ているのですか?」と訊き、「本当の人間です」と聞いて驚かれる方が非常に多いとそうです。リアルなのは当たり前ですね!

写真
こちらは、頭部の標本。そのままの状態のものと、左右に分かれたものです。標本としてみると、とても勉強になるのですが、“人の首”と意識すると、ちょっと恐いかも…(汗)

写真
これは、胎児の標本です。それぞれ、3・4・5・6・7・8・10ヶ月目の胎児になっています。驚く事に、妊娠3ヶ月目には、胎児は小さいながらも手の指も揃った人間の形になっておりました。これはもう立派な生命ですね。これを見ると、濫りに「堕胎」を繰り返す事がとても悲しい事に思われて来ます…。

写真
これは、肺の毛細血管の標本。白が気管支、青が肺動脈、赤が肺静脈を表しているそうです。通常の場合、赤が動脈、青が静脈だそうですが、肺の場合はその逆で、動脈に二酸化炭素が、静脈には酸素が多く流れているので、この配色になったそうです。これは知らなかったですね。

写真
これは、肺…しかも、肺ガンに掛かったモノです。この黒くなっている部分がガン細胞という事です。肺ガンと言えば、タバコ!私もかなりのヘビースモーカーで、事務所で大住くんなどに煙たがれておりますが、止められないのですよ(汗)。このような標本を見ると、「本数減らそうかな…」と思えてきます。 ←決して“止めよう”とは思わない
多分、私の死因は、肺ガンになりそうです…。

写真
パッと見で、これがなんだか解りますか?実はこれ、男性の泌尿生殖器なのです。腎臓・尿管・膀胱・精管・精巣・陰茎の繋がりが解ります。私も男ですからね、「自分の身体はこんな風になっているんだ」と思うとなんとも言えない気持ちになります(汗)


これは、全身の連続断面標本です。よくCTスキャンなどで、人間の輪切り状態を目にしますが、これは本物を使ったモノです。身体の仕組みが理解しやすい事で、とても価値のある品だそうです。


これは胸腹部臓器全体標本です。解りやすいように360°の回転を入れてみました。如何でしょうか?肺・心臓・肝臓・胃・小腸などが覗えます。皮膚の下にはこんなにも内臓がつまっているのですね。これを読まれている皆さんにも、勿論存在している訳です。

写真
これは題名「跳躍する人」。女性の全身骨格筋標本です。白っぽい部分が、皮下脂肪ですね。女性は男性より皮下脂肪が発達しているそうですが、これを見るとそれがよく解りますね。

写真
これは出口付近にある全身標本4体。それぞれ、右から筋系・神経系・循環器系・骨格系となっています。こうして並べられていると解りやすいですね。ユニークな配置だと思います。

写真
これは、全身標本の1体なのですが、特別に触ってもよい、“触体験コーナー”となっています。本物に触れるまたとない機会ですね!え、私ですか?勿論、触りましたよ。何というか…暫くはビーフジャーキーは必要なさそうです(汗)。体験コーナーとしては、他にも、脳の重さを知る事の出来るものもありました。


今回、取材させて頂いたのが土曜日と言う事もありましたが、会場には沢山の方が見えられて大盛況となっておりました。若い女性なども大変多く、企画側の老若男女全ての人に見て貰いたいとい主旨は、見事に成功されておられたと思います。
人体って不思議ですよね。何も命令しなくても、無数に存在している臓器がそれぞれの役割を果たしてくれているのですから。何気なく暮らしていますが、この標本を見ていると、もっと身体を大事にしなくちゃという気持ちになってきました。
皆さんも、自分を知る為に訪れてみては如何でしょか?きっと、何か得るものがあると思います。

まだまだあるぞ!その他の画像はこちら↓
◆『人体の不思議展写真集』

ご協力
『人体の不思議展』
開催地 :東京国際フォーラム
期間  :9/6(土)〜12/28(日)
開館時間:11:00〜20:00
HP  :
http://www.jintai.jp/top.html





探偵ファイルTOPへ戻る