働く人の憂鬱シリーズ 番外編
〜 声優というお仕事 〜


先日こんなニュースがありました。

声優が女子大生はね死亡させる 東京
警視庁立川署は25日、業務上過失致傷などの現行犯で東京都調布市、声優、M容疑者(28)を逮捕した。(産経新聞)

ネット上では「声優のM容疑者って誰だ?」という意見から始まり、そもそも何をしていたら「声優」って言うんだ? という疑問などが浮かんできていたようです。

三省堂「大辞林 第二版」によれば
せいゆう 【声優】
ラジオの放送劇や映画の吹き替えなどに声だけで出演する俳優。

ということだそうですが、まあ現在は映画の吹き替えはともかくラジオの放送劇というよりはアニメーションやゲームの吹き替えの方が多いのではないでしょうか。基本的に「顔出し」の仕事をあまりせずに、吹き替えやナレーションなど「声の仕事」を中心に活躍している方のことを指していると思われます。

最近はドラマ「ショムニ」等で活躍されいる戸田恵子さんや、おはスタの山ちゃんこと山寺宏一さんなどは、声優でもありますが、顔出しの仕事もよくこなしているという感じでTVによく出ております。

写真
戸田恵子
(アンパンマンなどでおなじみ)

写真
山寺宏一
(アニメや洋画の吹き替えでも大活躍)

ちなみに、戸田恵子さんはガンダムのシャア・アズナブル役の池田秀一さんと結婚なさったものの離婚、現在は元ジャニーズ(!)の井上純一さんと再婚なさっているとか(先日は井上さんとの別居説も週刊誌で取り上げられていましたが)。

写真 写真
アンパンマンがシャアと離婚して元ジャニーズの
アイドルと再婚していたという驚愕の事実!
参考HP

さて、そもそも声優にはどうなったらなれるのかですが、声優の大手事務所である「青二プロダクション」や「81プロデュース」「アーツビジョン」などにはそれぞれ「養成所」という機関があり、そこで研修生として発声や演技を学び、一年以上のそういったレッスンの後にその事務所に所属可能かどうかのオーディションを受けるというのが現在の「王道」のようです。しかし、一年以上の歳月と学費等(年間数十万)の負担をしてレッスンを受けた末に事務所に所属するオーディションを受けても合格するのは一握りで、後の人は他の道を探るしかありません。また、幸いなことに事務所に所属し声優としてデビューすることが出来ても(この段階ではジュニアと呼ばれる)、すぐにトントン拍子に仕事が舞い込んできてお金が貰えるわけでもなく、順調にいくまでにはかなり厳しい道のりが待っているとのこと。そしてジュニアで何年か過ごした後に正式に事務所に”所属”出来るかの審査があり、そこで落ちてしまえば、また他の事務所へ所属する道を探るなどしなければならないのです。
他にも、声優のプロダクションにつながりのある劇団などに所属し演技を磨いてチャンスをつかむというパターンなどもあるとのこと。

しかし最近は一週間に70〜80本という大量のアニメ作品が放映されているということと、また制作費の関係で声優へのギャラを抑えようとあまり有名でないギャラの安い新人(研修生含む)などを多く起用しているケースも増えているとか。数年前までは上記の事務所の他に、主に「シグマ・セブン」「大沢事務所」「俳協」所属の声優さんで言わば”寡占化”していた節もあるのですが、
「最近はアフレコ台本とかを見てもあんまり聞いたことのないような事務所所属の人が増えた」とは某ベテラン声優さんのお話。
しかし、ひと昔前にくらべて準主役級の役柄をすんなりゲットできる機会は増えたものの、それ以降さっぱり仕事もなく・・・という方も増えているらしいです。また、30分のアニメのアテレコで一回に貰えるギャラも一万数千円から多くて数万円程度。新人ともなればもっと少なく(数千円という場合も)、とてもそれだけで生活していくのは難しいと言います。

それでも、声優希望者は未だに多いということですから、やはり「声優」という仕事にある種の夢や憧れを抱いている人もいるのでしょう。それが悪いことだとは思えません。

ただ、

「アニメの専門学校の声優科は、正直お薦めできません」

というのが、今回いろいろと取材させていただいた中での結論ではあります・・・。




探偵ファイルのトップへ戻る

インデックス