そして伝説へ…シリーズ コミケ米澤代表(後編)

〜米澤代表の夢・そして電脳探偵出動!? 〜



前編(http://www.tanteifile.com/tamashii/scoop/0303/19_01/index.html

皆様、ご機嫌如何でしょうか?ぁゃιぃお兄さんのキムです…(当、精神ダメージを負っている模様)。前回は米澤代表のコミケ創立にまつわるお話を紹介しました。今回は、米澤代表ご自身への質問を中心にして、引き続きインタビューを進めて行きたいと思います。決して私はあやしくありません。←しつこい



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▲遥かなるコミケ・ロード!

―――楽しかった事と困った事をお訊きしました。では、今までで1番危なかった事は?
先ほどのコメント(困った事)でも触れましたが、サークルに対する個人的な憎悪で、そのサークルがコミケットに出られなくなればいいと実際に発火物を仕掛けた人間が出た事ですね。コミケには何十万人と人が参加していますからね、衝撃もあったし、嫌だと思ったし、嬉しくありませんでした。とても残念な事だと思っております。
(以降、プライバシーの為記事には出来ませんが、その犯人のその後の暮らしの話が出ました。かなり精神的にヤバイ人だったらしいです)

―――今までで1番怒った事はなんですか?
細かい事だったら、毎回怒っていますよ(笑)。だけど、これだけスタッフがいると誰かが私の代わりに怒ってくれているから、あんまり代表が怒る訳にはいかない。何か不手際があったとしても、セクション統括やリーダーが怒ってる訳でしょ?更に僕(代表)から怒られるのは追い討ち掛けるようで可愛そうですから。出来るだけ怒らないようにしています。逆に「お前は危機感が無い」と警察に注意されたりしてしまいますが(笑)。

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▲コミケスタッフの新年会より。代表のお隣にいらっしゃるのは奥様である通称「ベル」さん

―――米澤代表から見たコミケとは?
コミケって言うのは参加する人によって全部違うコミケになるんですよね。だからサークルで参加した人は自分のスペースに居て、売り買いする人を相手にするのがコミケットだし、また参加者の人はそこに並んだりとか、救護室で寝ていた事が思い出になるし、スタッフはスタッフで自分のエリアをやっている訳だから、それがコミケットになっちゃうんですよね。人によって記憶が違うんですよ。だからコミケット全体って言うのは解らないというのが逆に残念だし、そうした意味では1人1人が全部違う記憶を持っている訳ですから、そこが面白いんじゃないかな、と。…だけど最近、脅迫状とかが届いていると言う事もあって、総本部から僕(代表)は出られない。そうすると総本部の中が私にとってのコミケットの全てとなる訳です。外ではお祭りをやって、本を売り出しているのに買いに行けないから、スタッフに頼んで買って来てもらうようにしているのが残念ですね。やはり同人誌は自分で見付けて、自分で買うのが1番ですからね。

―――米澤代表ご自身の好きなジャンルはなんですか?
創作少年・創作少女・評論・SF・特撮。限定した作品(週間少年誌)のパロディっていうは何があるのか解らないので…。やはりこのあたりが好きですね。

―――コミケを開催するようになってから、生活が変わったりしましたか?
う〜ん…、ずっとやっていましたから、どう変わったのかもうよく解らないですね(汗)。ただ、昔は片手間で出来た事が時間とか体力も含めて、大分取られるようになりました。1年間がコミケットのスケジュールで動いているって言うのはありますね。

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▲新年会時、スタッフの重鎮との1コマ。スタッフ間の絆を深め、次のコミケに一丸となって臨むのです

―――コミケのもう一つの顔であるコスプレですが、代表ご自身のお考えは?
うん。好きな漫画の好きなキャラクターの服を着るというのは別に悪い事では無いので、うちにそういうのが来ても、こういうイベントなんだからいいんじゃないかとって言うのが最初の反応でしたね。もう20年になりますけど(笑)。徐々に増えて来て、色んな事をやるようになって来ると、ちょっと中に置いておくと邪魔になるという意見も出たのですけど、個人的にはコスプレ自体はやって欲しいし、みんなにその姿を見せるという表現は有りだと思います。絵を描ける人は絵を描くし、絵が描けない人は文章を書くし、それが出来ない人は編集をやる。そういうモノで本に出来なくても自分で表現するのは自由だし、自分達で納得してやってくれているのなら頑張って欲しいジャンルでもありますよね。
(キム註:肩身が狭かったコスプレイヤーの皆さん、ご安心を!米澤代表はコスプレを支持しておりますよ!)

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▲当時から人気があったコスプレ。その分、沢山の問題がありました。
せっかくの舞台です。皆さんでマナーを守り、より良い表現の場としたいですね。

―――これからのコミケに望む事はありますか?
コミケは自分達で作って行く訳ですから、望むものでは無いです。ただ、これから先どうしていきたいかっていうのは無い訳では無いです。結構、図体がでかいので、小回りが利かないところがありますね。維持する事でエネルギーの大半を使ってしまう。新しい試みの実験とか、大きな変更が出来ないのが残念なところですね。

―――ズバリ、米澤代表の夢は!?
一般参加者として一般列に並んで、本を買いに来る事です。
一番最初から主催者だから、一般参加した事が無いんですよ(苦笑)。最初は自分のサークルが中心になって、売り買いもしていたので、サークルの気持ちは味わえたのですけど、一般参加者の気持ちだけは味わっていない。昔ほど並ばなくても良いコミケになっていますから、11時過ぎくらいにのんびり来て、15時か16時くらいに帰る、なんて事が出来たら良いでしょうね(笑)。

―――最後に探偵ファイルへ一言
実は、明治時代の「探偵術」とか「探偵学」とか「実話探偵」というのがミステリにイコールであった時代からの作品を興味深く見て来たし、現在僕が住んでいる場所と言うのが、昭和30年代に活躍した女性探偵の「サトウミドリ」が住んでいた家を借りて住んでいるのです。そういう点では私と探偵って言うのは、運命(さだめ)がありますね(笑)。で、実際に起きた事件とかそういうものに関しては、小説と同様に面白い対象であるし、そういうものを扱うジャンルもある。また探偵ファイルに興味を持つ人達と、コミケットに来るお客が重なる事もあると思うので頑張って欲しいです。あと、個人的な事なのですが、さっき言った脅迫状を出した犯人を探偵ファイルに依頼して捕まえて欲しいって気持ちがありますね(笑)。当日、そういう悪い奴を見つけて、尾行したり監視して貰うとかしてもらいたいです。
コミケの平和を探偵ファイルが守る事に!?

電脳探偵、コミケ出動か!?

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▲同人誌を愛する人(お兄さん、お姉さん)の平和を守る為に我らは立ち上がる!…かも


いかがだったでしょうか?世界一のイベントであるコミケの主催者、米澤代表のお話は?こんなに巨大になったコミケを開催するには当然のごとく様々な障害が発生して来るでしょう。それでもスタッフの皆さんと力を併せて、今までも、そしてこれからも乗り越えて行くのですね。その情熱には見習うべき点が多くあると思います。お忙しい中、取材に応じて下さってありがとうございました。米澤代表ご自身が一般参加して、ゆっくりと同人誌を買える日が来る事を祈っております。
米澤代表、そしてコミケ・スタッフの皆様、これからも大変だとは思いますが頑張って下さいね!



編集後記…「口は災いの元」の巻

キム「以上です。インタビュー終わりました」
編集長「御苦労」
キム「へへ、実は記事には書かなかったんですけど、米澤代表に『コミケを知るにはスタッフもやってみて損はない』って誘われたんですよ。勿論、考えておきますと言って撤退してきたんですけどね」
…その時、編集長Xの眼が確かに光った。(キム、後に語る)
編集長「それは良い。折角誘って頂いたんだ、スタッフ参加させて頂きなさい」
キムえええええええっ!!? (゜Д゜;)だって、あんなに辛そうなんですよ!?私ごときに務まるかどうか…」
編集長「前回、コミケ関係で罰ゲーム
http://www.tanteifile.com/tamashii/scoop/0301/10_01/index.html
という事になっていたよな?じゃ、そういう事だからキムチくん」
キムズギャアアア!決定事項ですか!?(泣)

キム、夏コミスタッフ参加決定!(本当)

拝啓、おふくろ様。破滅の予感が致します…。

コミックマーケット公式サイト(http://www.comiket.co.jp/






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