プロジー、違法性なソフトウェアを販売?

〜 『DVDコンバータ with DivX PRO」を巡る大問題 〜



DVDがバックアップアップできるソフトウェアは多数存在しています。
このようなソフトウェアは市販のDVDからのバックアップができないようになっています。
DeCSSというインターネット上に多数出回っているDVDコピーガード解除ツールの1つがありますが、このDeCSSというソフトウェアを組み込み、それを販売する事は不正競争禁止法に触れてしまうのです。例えば先に発売された『DaVideo』というソフトウェアではDeCSS機能は完全に削除されています。

今年の一月、プロジーグループ株式会社から「DVDコンバータ with DivX PRO」というソフトウェアが発売されました。このソフトウェアの説明において

※市販されているDVD-Videoには「CSS」といわれる暗号化技術が施されていますの
 で、 MPEGやDivXなどの変換や、 ビデオCD/スーパービデオCDの作成はできませ
 ん。


と書かれているにも関わらず、片面二層のバックアップに対応(個人レベルで片面二層のDVDを作成する事はできません)という謳い文句が存在していました。

しかし、2ちゃんねるにおいて


http://pc.2ch.net/test/read.cgi/pcnews/1044251236/

【盗作】糞爺 Divxコンバータ【疑惑 】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/02/03 14:47 ID:QTTFSm++
オンライン版・・・絶賛発売中
パッケージ版・・・2/7発売予定
の駄ビダオと並ぶ厨ソフトDivxコンバータ

暇つぶしに体験版のexeファイルをメモ帳にドラック&ドロップを
したところ驚愕の事実をハケーン

なんとコンパイルオプションが丸見え(w


とあるように、スレの1氏がベクターで配布されている体験版を検証してみたところ、コンパイルオプションにオープンソースのソフトウェアが幾つも含まれ、そしてその中にはDeCSSのソースコードが含まれていたのです。その他にも以下のオープンソースソフトウェアのコードが含まれていました。

DeCSS
DVD2avi
bbMPEG
Lame

これらソフトウェアの配布を行うには、ソースコードの開示をする必要性があるのですが、
DeCSSは世界的に配布が禁止されている事から、プロジー社が完全な形でソースコードを公開する事は絶対に行うことはできません。

しかしながら、プロジー社はソースコードを開示する事をホームページ上で発表しました。その中で開示されたソースコードは
DVDx (released in GPL)とWinLame (released in LGPL)の二種類のみ。この日本のソースコード開示だけでは、Divxコンバータの開示とはならないのです。


プロジー社の発表したライセンス
http://www.pro-g.co.jp/dvdconv/licence.php


上記URLはWinLame (released in LGPL)へのリンク先ですが、間違っている事から、プロジー社が安易にソース公開を決定し、特に下調べする事無しにこのページを作成したことがうかがいしれます。

その後、プロジー社がDVDコンバータ with DivX PROを発売するにあたり、ドルビーデジタル社とAC3ライセンスを結んでいないのではないかという疑惑と、MPEG2デコードに関する契約を怠っていないのかという疑惑が発覚し、この問題は益々大きなものになっていったのです。

これだけで本件は終わりません。

その後、マイコミュニケーション社のページ上で公開されていた、『DVDコンバータ with DivX PRO』の特集記事は何事も無かったかのように、日曜日にも関わらず突如削除されてしまったのです。これが広告期間が経過したからの削除なのか、それとも問題があると判断した為に行った削除なのか。それは既にページが消えてしまった今となってはわかりません。

マイコミニュケーションのDVDコンバータ with DivX PRO (既に消去済み)の特集ページ
http://pcweb.mycom.co.jp/advertise/special/pro-g/

また、オンライン販売で有名なベクターでは、2月10日付けで"お休み"という扱いとなっている事から、ベクター側もDVDコンバータ with DivX PRO をグレーに近いソフトウェアと認識していると予想されます。

DVDコンバータ with DivX PROの販売ページ
http://sw.vector.co.jp/swreg/detail.info?srno=SR032171&site=v

ソフトウェアを開発販売するという事は大変な事だと思います。しかし、他人の作成したソフトウェアをオープンソースであるが故に作者に無断で発売に踏み切ってしまったプロジー社の企業としての責任はどこに?
過去に自社開発として発売し、後日NEC社製のCD-Rドライブという事が判明してしまったCD-Rドライブ"CloneDrive"など、この会社に黒い噂は尽きません。ソフトウェアを購入する消費者としては、誠意のある回答を求めたいところです。


「GPL」は「一般公衆利用許諾契約書(General Public License)」の略です。この種のライセンスで最も普及しているのが「GNU一般公衆利用許諾契約書(GNU General Public License)」であり、短くGNU GPLと呼ばれることもあります。GNU GPLの話をしているのが明らかな場合には、さらに「GPL」と縮めてもかまいません
http://www.gnu.org/copyleft/gpl.ja.html





【参考リンク】

連邦 http://renpou.com/

参考記事
http://slashdot.jp/article.pl?sid=03/02/05/1738259
http://slashdot.jp/articles/03/02/07/1549212.shtml

2ちゃんねるのスレ
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1044854247/



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