2ちゃんねるに書き込んで4700万円!?

〜 ワールドメイト被害者救済ネット設立記者会見 〜



宗教団体『ワールドメイト』の被害者及び訴訟のトラブルに巻き込まれた人達等が中心となり、『ワールドメイト被害者救済ネット』が設立された。8月26日、その設立に関して記者会見が行なわれた。

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紀藤正樹弁護士


事務局長の紀藤正樹弁護士をはじめ、代表を務める井上トシユキさん(ライター)、大河内俊輝さん(能楽評論家)、藤田庄市さん(フォトジャーナリスト)が設立にいたった経緯を説明。パネルディスカッションを行なったあと、取材陣からの質問に答えた。

また、元信者で支部長を務めたJさんとPさん(仮名)も会見に参加。Jさんは自分で立ち上げたBBSを訴えられ、またPさんは『2ちゃんねる』にワールドメイトを批判する書きこみをしたということで4700万円の損害賠償請求訴訟を起こされたという。

「2ちゃんねるって匿名ではないのか? なぜPさんの書き込みとわかったのか」
という疑問が湧いたので質問すると、Pさんは支部長を務めていたこともあり敢えて本人と特定できる名前で書き込んでいたとのこと。もしPさんが本人と特定できないような匿名で書き込んでいた場合、先に1審判決が出た動物病院の訴訟のように2ちゃんねる管理人が訴えられていたのだろうか・・・。

「普通は何らかの通達(内容証明など)の後に提訴するものだろうが、そういうものもなくいきなり訴訟を起こされた」と語るPさん。他の人も、おおよそそのパターンであるという。

また、Pさんによれば「2ちゃんねるでワールドメイトについてさまざまな事実をあげて批判していたが、そういうことではなく感情的になって書いた言葉の“ノータリン”“バカ”とかそういうものだけを名誉毀損として訴えている。事実関係にはまったく触れていない」とのことである。事実関係に触れると、裁判でそのことを取り上げられるので都合が悪い、ということなのであろうか。

また、代表を務める井上トシユキ氏は、『2ちゃんねる宣言』の著者として知られているが、彼もまた雑誌『サイゾー』に書いた記事によって出版社とともに訴えられていた。その後、ワールドメイト側が訴えを取り下げたり再提訴したりと、原告側の迷走がうかがえる。
(詳しい経緯は下記のリンクより)
http://www.ultracyzo.com/worldmate/
http://www.ultracyzo.com/kasutori/k051700_01.html


写真2
代表を務める井上トシユキ氏


能楽評論家である大河内俊輝さん、フォトジャーナリストで宗教関係の著書を多くもつ藤田庄市さんも同様に、それぞれ雑誌に寄稿した記事がワールドメイトの名誉を毀損するものだとして訴えられた。

紀藤弁護士によれば、こういうワールドメイト関連の訴訟が最近になって特に多発しており、相手側はとにかく訴訟を連発してきているということである。
この度『ワールドメイト被害者救済ネット』を立ち上げた理由として、元信者や出版社(週刊新潮も被告となっている)・ジャーナリストなど横のつながりをつくることで、この問題に立ち向かって行きたいと語った。

日本国憲法にある『信教の自由』を隠れ蓑として、オウムの地下鉄サリン事件をはじめさまざまな問題が起こっている昨今。インターネットの普及により、こういった新しい形での被害者救済支援のコミュニティが誕生した。
今後の活動に注目していきたい。

(※ちなみに『ワールドメイト』は宗教法人としての法人格はもっていない)

関連リンク
ワールドメイト被害救済ネットHP

上記HPのリンク集
(充実しています。事件の詳細を知りたい方はコチラへ)

弁護士・紀藤正樹先生のHP『LINC』

雑誌・月刊サイゾーHP『ウルトラサイゾー』





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