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「石神井城」は14世紀、湧水源の確保のため、当時豊島郡一帯に勢力を張っていた豊島氏によって造られた城である。しかし豊島氏は1477年太田道灌との合戦に敗れ、それとともに石神井城も落城してしまった。この合戦時に戦死者を埋葬した塚があったと言われるのが「つげの木稲荷」である。
城主であった豊島泰経は落城後、「三宝寺池」に入水自殺を図った。そして泰経の娘である照姫も後を追って身を投じたと言われている。それぞれ「殿塚」、「姫塚」に葬られている。
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激しい戦いが繰りひろげられた場所であろうか? この奥が城内であるが、柵に囲まれて立ち入る事はできない。ひんやりとした空気が漂う。
三宝寺池

落城後、豊島泰経が入水自殺を図った三宝寺池。周りは深い森に囲まれている。湖面に女性の霊が浮かび上がってくるとい噂もある。
つげの木稲荷

豊島方の戦死者が葬られた塚があったと言われている場所。現在は、つげの木が数本点在するだけで痕跡は不明である。
殿塚
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豊島泰経が葬られている殿塚。遊歩道に面してはいるものの森林の中にひっそりと墓石が立っている。
右は同じ殿塚において日没後撮影したもの。墓石の上に白く光ったものが映っている。泰経の霊魂であろうか?
姫塚

殿塚から西に約50mいった所に木の柵に囲まれた塚がある。ここが女性の霊が出没すると言われている姫塚である。
ここには、泰経の娘「照姫」が眠っている。しかし、どうして離れた場所に2つの塚があるのかは不明である。
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同じ姫塚を日没後撮影。霊かどうかは判らないが顔らしきものがたくさん映っているように見える。辺りはひっそりと静まりかえり虫の音だけが聞こえてくる。ここが園内で一番の心霊スポットらしい。
園内を散歩している御年輩の方々は殆ど「殿塚」「姫塚」の存在は知っており、霊が出没するという噂話を聞いた方も多かった。毎年、4月の下旬にはこれらの悲しい故事にちなんで「照姫祭り」という行事があるそうだ。
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