鷹栖一家心中の家



旭川市にて、若者達の間で心霊スポットとして話題の廃屋がある。

【 噂 】
約5年程前、同所の一家が心中をして亡くなっている。
深夜、子供の声で「たすけてー」と、叫ぶ声を聞く。
インターネット、テレビ局でも取り上げられ、取材で来た某住職は2階に怨霊を感じ、近寄ってはいけない所と、語っていた。

【 潜入調査 】
周辺の聞き込みにより、所在地が判明。
付近に民家はあるが、周囲は暗く不気味に静まりかえっている。


建物の風化は激しく、玄関の扉は無い。
部屋の中は物が散乱しており、部屋を仕切る壁は見られない為、奥の洗面所まで見渡せる。
床に落ちてあるカレンダーは、1996年の物。



奥には階段があり、上がると2階は埃やカビの臭いがひどい。小さな子供の服が見受けられる。部屋の隅にベッド、窓側に勉強机がある。床には「郵便物」や「御見舞袋」が落ちていた。


調査員は息を殺し噂の検証を試みるも、人の声は聞こえてこない。部屋は依然として静寂に包まれている。

【 判明事項 】
郵便物から所有者の苗字で3箇所の住所が判明するも、いずれも旭川市に位置し現在は違う人が住んでいる。
建物の登記簿から、所有者が2階に散らばっていた郵便物の名前と住所に一致。
付近住民への聞き込みにより、一家心中や霊的現象については聞かれることはなく、所有者は引っ越して現在も健在である、との回答。
また同宅前の道路が旭川市の道路拡張計画に伴い、所有者が建物を市に委ねている、との事。
調査の結果、確かに2年後予定の拡張計画の部分であり、市の所有物と判明。

【 調査所見 】
5年前から放置され廃屋となってから、若者達によって荒らされて現在の状況に至ったと思われる。
取り壊す家ということで、いらない服や家具を残していったのだろう。
今回の調査では、元所有者と連絡がとれず、数々の疑問が残った。
現に夜間は、若者達が噂をするほどに建物内外に異様さを感じる。
非常に怖さを感じるが、胆試しをするなら、付近住民の迷惑を考えて行動されたい。

テレビの取材で某住職の感じたものは、何であったかは不明である。