旧仲哀トンネル


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《旧仲哀トンネルの噂》

北九州方面から国道10号線を走り、行橋市で国道201号線に入って田川方面へ約10kmで「新仲哀トンネル」がある。その手前を右に入り「七曲峠」を登りきったところにあるのが「旧仲哀トンネル」。
この旧仲哀トンネルにまつわる心霊現象は、地元の人間であれば知らない者がいないくらいに有名で、なおかつかなり怖いものらしい。

昔、バスが谷へ落ちて数十人が亡くなって、その霊が旧仲哀トンネル付近をさまよっている。
昔、トンネルの中で人が殺された。
同トンネル付近にある鉄塔で首吊り自殺をした人がいる。
同トンネル付近にて、バラバラ殺人事件があった。
同トンネル付近にて、たくさんの提灯を持った者が行列をなして歩いて行くところを見た。噂では「狐の嫁入り」がされているらしい。
数多くの若者が、肝試しとして訪れるがその帰り、及び数日後に良からぬ事が起きている。
数多くの者が、同トンネルにて霊を確認している。
数年前、同トンネルの両方の入り口に公衆電話があり、その公衆電話で電話をしている女性を見て、トンネルを潜った出口の公衆電話でも同じ女性が電話ボックスにいた。
などさまざまな話が流布している。

《現地調査》

旧仲哀トンネル付近にて現地調査をした結果、仲哀トンネル(新)は、昭和46年ごろ開通し、それまでの間は旧仲哀トンネルが国道として使われていた。
昭和10年ごろ、勝山側から同トンネルに行くまでの間には「七曲峠」という、当時はまだ砂利の細い道があった。ここで路線バスが運転を誤り、谷底へ転落した。そのバスには乗員、乗客含め数十人が乗車しており、かなりの死者が出たという。当時は大事故としてかなり有名であった。
昭和40年前後、当時「西口あきら」事件としてマスコミを騒がせた事件があった。専売公社(現在、日本たばこ産業)の社員が集金の途中、同トンネルの付近で殺された。住人の話では、同トンネルの中で何箇所か包丁で刺され、体をロープで縛り、田川郡香春町側へと出て殺害した。その時に、最後は口から喉の奥まで包丁を突き刺して息の根を止めたとの事。
この惨たらしい事件は、映画となり広く知れ渡る事となった。
映画の題名は、「復讐するは我にあり」主演は「緒方 拳」であった。映画の冒頭で、峠を登ってトンネルを抜けていくパトカーが出てくるが、当時の現場の状況がよくわかると思う。
その他、昭和初期には同トンネルの幅を広げる工事で数人の工事関係者が落盤により亡くなっている。
同トンネル付近にある鉄塔にて、中年の男性が首吊り自殺をした。ただし、付近の住人でその事を詳しく知る人はいない。
また「狐の嫁入り」の話だが、これは路線バスが走っていた頃、バスの運転手がバスの前を狐が横切ると「狐が出た」と乗客にいつも言っていたことが元と思われる。これが霊スポットの噂話になったのだろう。
同トンネル付近では昔からいろんな事件・事故が多く、死者もかなり出ている。地元では無縁仏がいてもおかしくはないと思っているようだ。
現在、「旧、仲哀トンネル」は落盤の恐れがあるため、平成3年より通行止めとなっている。不思議なことに「新仲哀トンネル」付近でも最近、原因不明の事故が多発している。









【アクセス】
北九州方面から国道10号線を走り行橋市で国道201号線に入り、田川方面へ約10kmほど行くと「新仲哀トンネル」があり、その手前を右に入り「七曲峠」を登りきったところに「旧、仲哀トンネル」がある。

福岡市方面から国道201号線を田川方面に走行し、国道沿いにある「香春町役場」から勝山方面に約3kmほど行くと「新仲哀トンネル」がある。その手前を左に入り登っていくと「旧仲哀トンネル」がある。






赤い道路が国道201号線で中央の破線のところが「新仲哀トンネル」、その上にあるグレーの破線が「旧、仲哀トンネル」である。