●更新日 07/28●

チャイムが鳴る


チャイムが鳴ったので玄関に行き、ドアを開けたが誰もいない。
『ピンポンダッシュ』
このいたずらに遭ったことがある人は多いだろう。

これは、当時大学生だった山下さん(仮名)が体験した話である。

彼は浪人の末、希望の大学に合格し、念願の一人暮らしを始めたばかりだった。

「ピンポーン」
「・・・またか」

玄関に行き、ドアの覗き穴から外を覗く・・・が、誰もいない。
ドアを開けてみるが、やはり外には誰もいない。
写真
ここ数日、彼はこのいたずらに悩まされていた。
深夜、寝る前になると決まってチャイムが鳴るのだった。

明日こそは犯人を捕まえてやる。
彼はそう意気込んで、次の日の深夜、ドアの前でチャイムが鳴るのを待った。
捕まえた後どうしてやろうか、興奮を抑えながら考えているうちに、
その時はやってきた。

「ピンポーン」
「来た!」

すぐにドアを開けた
「おいっ!」
写真
・・・しかし、誰もいない

おかしい、チャイムと同時にドアを開けたのだが・・・
よほど足が速いのか・・・いや、それはありえない・・・


訳の分からないままドアを閉めた。


念のためドアの覗き穴から外を見る・・・
写真

が、やはり誰もいない・・・

しかし、どうも気になってしまい、

ドアの下にある1センチほどの隙間から外を覗いた・・・その時





写真

下から誰かが覗いていた!


彼は驚き、部屋の中に駆け込んだ。
しばらくして玄関のドアを開けてみたが、そこには誰もいなかった。

あれは人だったのか、それとも別の何かだったのだろうか。
それからも、何度か同じ時間にチャイムが鳴ったが、確かめることはしなかったという。



真夜中にチャイムが鳴ったら、決して隙間から覗かないよう注意していただきたい。



多田


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