●更新日 06/19●

長明寺 姿見の井戸


東京都練馬区にある長明寺。
自分の死期が近いことを知ることのできる『姿見の井戸』があるという。

探偵をやっていれば、興味のあるところ。
早速、長明寺に行くことにした。



石像や燈篭が立ち並ぶ、本堂左の道を歩いて行く。
深夜に来れば、歩くのに勇気がいる場所だっただろう。
だが深夜であれば、井戸の中の水面は見えない。




数十メートル歩くと、井戸に辿り着いた。
「姿見の井戸」は、水面に自分がはっきりと映れば死期はまだ遠く、ぼやけて映れば死期が近いと聞く。

姿見の井戸


探偵A「先に覗いて」
探偵B「え〜俺は後でいいですよ」
探偵A「いいから先に覗けよ!」
探偵B「怖いんですか?」
探偵A「こ、怖くなんかねぇよ」
探偵B「分かりました。覗けばいいんでしょ……」



恐る恐る井戸を覗く探偵B……。



探偵B「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
探偵A「どうした!?」
探偵B「う、映ってない!映ってないです!俺は今日にも死ぬんですか?」
探偵A「そんなはずはないだろう?」



恐る恐る覗く探偵A……。



井戸の中


探偵A「なんだよ。驚かせやがって」
探偵B「映ってないでしょ?」
探偵A「映ってないけど、水面が低くくて見えないだけだ」
探偵B「本当ですか?俺、死ななくていいんですか?」
探偵A「死ぬわけないだろ」


これでは本当にどのように映ってるのか判断できない。
探偵達は不安を残し、帰路についた。



しかし、自分の死期など知らない方が良いのかもな。



チープ彦坂


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