●更新日 01/06●

暗闇に漂う少女


新宿駅の東側にある花園稲荷神社、夜でも繁華街と駅を結ぶ近道として多くの通行者が利用する。



この神社で不思議な体験をしたという女性に話を聞いた。

----------------------------------------------------------------------

あれは、つい最近の事です。
週末に忘年会をやろう、イヤな事忘れて朝まで飲もうよ。
そんなメールが友人から届いていました。
年末で忙しくいつも終電ぎりぎりで帰るけど、週末ならいいか。
そう思った私はOKのメールを送りました。


友人も忙しいので深夜に花園稲荷神社で待ち合わせすることになりました。



仕事も終わり、神社の敷地内にある木の下で友人を待っていました。
しばらく待っていると、いつの間にか1人だけになっていたのです。


いつもなら深夜でも何人か通るはずなのに、おかしいな?



そんな事を考えていると突然目の前が暗くなったんです。

何?何なの?

そう思っていると、誰かが倒れているのが見えました。
よく見るとそれは自分だったんです。

自分の体から意識だけがどんどん離れていきました。
そして、ようやく止まったかと思うと周りにはたくさんの人が浮かんでいたのです。

この人達、もしかして幽霊?

もう何がなんだか分からなくなりました。
そんな時、

こっちに来てはいけません。

振り返ってみると、17歳くらいの女の子がいました。

ここは危ないから来てはいけません。

でも、どうしていいか分からない。

自分の体に戻りなさい、まだ貴女が来る処ではありません。

そう言うと彼女は私を体の所まで導いてくれました。
そして、こう言ったのです。

私は10年前にこのあたりで事故に遭い死んでしまいました。
その後、ずっとここに居るのです。
上に上がりたいのですが自分ではどうする事も出来ないのです。
お願いがあります、お線香2本とお水を供えて頂けませんか?
そうすれば上がれると思うのです。
このままでは消えてしまいます。
どうかお願いします。


次の週末、私はお線香とお水を供えに行きました。
彼女にありがとうを言うために。




探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事