●更新日 09/14●


日清ラ王CM問題続報、最大の疑問点を制作会社に取材


先週の記事で扱った、日清「ラ王」のCM撮影をめぐる騒動について、続報を配信する。

日清ラ王CM問題続報、最大の疑問点を制作会社に取材

2010年9月10日の朝日新聞によると、槍ケ岳での撮影時、ヘリコプターを使わないよう環境省の事務所から要請されていた模様だ。その理由は、騒音が登山者に不快を与えること、特別天然記念物のライチョウ等への影響である。しかし、自粛要請が制作会社から日清や電通に伝えられないまま、撮影は強行されたという。

13日の午前中、当該のCMの制作を担当した株式会社葵プロモーションに取材を申し込んだ。広報IR部の担当者によると、朝日新聞の記者の取材を受けたそうで、報道内容は全て事実であるとのこと。ただし、この記事では触れられていない、気になる点がある。

登山者が少ないと思われる、9時から12時の間に撮影したと、日清の担当者は先週の取材時に述べていた。日清がHPに掲載した「CM撮影に関するお詫び」にも、「撮影にあたっては、地元山岳ガイドの方からの情報も得て、なるべく登山者の少ない時間帯を選びました」とある。

日清ラ王CM問題続報、最大の疑問点を制作会社に取材

日清ラ王CM問題続報、最大の疑問点を制作会社に取材

ところが、山岳ガイドの判断は妥当だったのかという異論が出ている。夏山では午後に夕立になる確率が高いため、それよりも前の時間帯に登頂を試みる人々が多く、かえって混雑しているというのだ。地元の人間が、それを知らないはずはなく、なぜこの時間帯を勧めたのか、ガイドにも責任があるのではないかといった指摘もある。

そのことを担当者に尋ねたところ、本件は未解決であるため、山岳ガイドの具体名などは出せないという。しかし、上記のようにガイドの判断に対する責任を問う声もあることを伝えた。すると、当該の人物が仕事として槍ヶ岳へ登っているのか、それとも愛好家なのかといったことは把握していないと、担当者は述べた。

日清ラ王CM問題続報、最大の疑問点を制作会社に取材

この点を、制作担当者に早急に確認するとのことだった。夕方に再度連絡を取ったところ、当該の人物は、山岳ガイド協会に登録されている正式なガイドであることを確認できたという。撮影予定候補の時間帯の中では、午前中に人が少ないとの助言があったらしい。

だが、ガイドの言う「午前中」がいつを指すのかという点について、現場スタッフの解釈の問題があったという。また、スケジュール上の問題として、スタッフが現地で準備をして午前中に撮影できる時間帯となると、9時から12時だったそうだ。当日は、10時から撮影が開始されたという。

ちなみに、問題になったCMは、放送自粛が決まった。




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