●更新日 01/25●


10年前より年収200万低い?「35歳を救え」再び話題に




昨年末に発売された書籍「“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか」という本が大変話題になっているようだ。
昨年5月に放映されたNHKスペシャル『"35歳"を救え あすの日本 未来からの提言』。NHKと三菱総合研究所により制作されたこの番組の第二弾として、「番組で十分に伝え切れなかったことを伝えたい」「さらに多くの人にメッセージを届けたい」という思いからこの書を出版したという。



昨年「WEB本の雑誌」がとりあげてネットを中心に大きな議論が巻き起こっていた。そしてJ-castニュースが1月23日に再び記事にしたことでその議論が再燃した、という格好のようである。

20年後の日本の行方を左右する35歳を中心とした団塊ジュニア世代。しかし、彼らをとりまく低所得化、未婚化、雇用の非正規化といった現実からは悲観的な将来しかみえない。35歳世代が安心して暮らせる社会はどうやって作ることができるのか。反響の大きかったNHKスペシャルを単行本化。番組では紹介しきれなかった、35歳1万人アンケートの詳細データも収録。35歳世代を救えば日本は再生できる!


今回、いわゆる日本有数の金融機関で、学生の人気企業ランキングにも毎年ランクインする某企業において長年採用活動を担当してきたという方に話を伺うことが出来た。
それによれば、
「採用を担当していて、本当に気の毒になった。毎年『何人採用する』という枠組みがあるなかで、前年だったら文句なしに採用したのにという学生を落とさねばならなかったり……」
とのことである。
いわゆる「就職氷河期」の学生と「売り手市場」などと呼ばれる時期に就職活動をしていた学生で、まったく差がないというかむしろ優秀であっても前者は落とし後者は採用する。生まれた年が少しズレただけで……という思いが常にあったという。
最近でも、バブル期以来とも言われた「超売り手市場」とリーマンショック以降の対比がほんの数年間に、ということで同じようなことが繰り返されるのではとのこと。

本を開くと、


自分の能力が劣っているのか、
世の中の流れで仕方ないのか、
選んだ職種が悪かったのか、
何が原因なのかよくわからないです。
希望を持てと言われても、
ちょっと厳しいかな(35歳・男性)


という言葉が。

現在の日本が抱えているさまざまな問題を考えるにあたり、興味のある方は一度読んでみてはいかがだろうか。



探偵O



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