●更新日 12/05●


ダウンタウンDX放送作家ブログ炎上、演出が不快な理由


ダウンタウンDXで新たに始まった演出が不快であるとの理由で、番組を担当する放送作家・長谷川朝二氏のブログが炎上した。

その演出とは、出演者のトークが盛り上がってくると、画面下部にスロットが表示されるというもの。スロットが回転している間、画面には「確変中」、「リーチ」といった文字が次々に表示されていく。そしてトークがオチに達すると、「フィーバー」という表示と共にスロットが輝く。


ダウンタウンDX


この演出が延々と続き、それを不快に思った視聴者たちが長谷川氏のブログに殺到した。荒らしや揶揄の書き込みだけでなく、番組のファンからの苦情も多数見られた。批判的な意見の中には、スロットが邪魔で画面が見づらいという指摘が目立った。スロットに目が行ってしまって、かえってトークを堪能できないとの声も。書き込まれた意見は削除され、現在はコメント欄自体も閉鎖されている。

今回の演出に非難が集中した背景について、コミュニケーション論を研究する社会学者に話を聞いてみた。同氏によると、今回の演出は、社会学での日本のお笑い文化に関する研究の中では、笑い声やテロップの効果との関連で論じられるはずのものであるという。


ダウンタウンDX


お笑い番組では、観客席の最前列にサクラの女性らが何人も配置され、過剰なまでに大声で笑う。あるいは、撮影スタッフらの笑い声が番組中に流れる。これらは、視聴者がその場に居合わせているかのような効果を与えるものとして期待されるだけでなく、番組の面白い場面を分かりやすく示そうという意図もある。出演者が話している事柄が文字で表示され、オチの部分は色付きの太字で書かれていたりするのも、同様である。

このような演出には、二面性があるという。笑いのツボを示すことで、視聴者はより気軽にテレビを観て楽しめるという、主に番組制作側の見解がある。一方で、「笑いを強制するな」という視聴者の側からの反感を招きかねない。これは、今回の炎上騒動で、長谷川氏のブログに書き込まれた意見の中にも見られた。


ダウンタウンDX


社会学者曰く、「面白いと感じて自然に笑うのでなく、「笑え」と命じられて笑うというのは、人によっては苦痛でしょう。指示に従って笑うという番組の消費スタイルは、視聴者の思考停止を促すものです。それを快いと感じて受け入れるのか、反発するのか、そこが分かれ目ですね」とのこと。

番組制作側は、今回の騒動をどのように受け止めたのだろうか。



探偵T



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