なぜ放置？ヤフオクでボクシング海賊版DVD大量出品

ヤフーオークションに、ボクシング関連で問題のあるDVDが大量に出品されている。　(関連記事　1　2)

テレビで放映されたボクシングの試合等を録画して個人で編集したものが、長年にわたって販売されてきたようだ。日本や海外で活躍してきた往年の人気選手らの名勝負を集めたものを中心に、DVDとして数多く出品されている。近頃は、総合格闘家の試合のDVDも販売されるようになった。



当初は、「excite2006jp」、「kaosp_2008」の2名が出品を始めたという。それに対して多くの違反申告がなされたが、ヤフーによって削除されることもなかったため、同様の手法で販売をする人々が急増した。一部の出品者は、2ちゃんねるの関連スレッドで本名や口座番号が晒されているが、今も出品を続けている。毎月100万円くらい稼いでいる出品者もいるようだ。

情報提供者によると、「ボクシングの日本人チャンピオンの試合を収録したDVD製品というのは殆ど皆無と思って頂いて結構です。したがって、「○○選手全試合DVD」といった出品は、地上波各局のテレビ中継を録画したものをDVDに焼いたものであることは明白です。海外の選手の試合についてはWOWOWの「エキサイトマッチ」の録画をDVD化したものが多数です」という。





これまで問題視されてきたのは、上記の人物の他、「mikitanchan2000」、「okura5221」、「nao_maki_keigo」、「dancho_creation」等。ヤフーが全く対応しないため、情報提供者らは各方面に連絡を入れたそうだ。ところが、「何度かメールで通報しましたのでWOWOWも違法コピーされていることは知っているはずですが、何の対応もしていないのが現状です」という。

この度、探偵ファイルでは日本ボクシングコミッションに取材を申し込んだ。応対した担当者は、このような問題が起きていたことをこれまで全く知らなかったという。これから事実関係を調べて確認を取るとのことである。長年にわたって問題が放置されてきたことも取材時に伝えたので、この機会に誠実な対応がなされることを期待したい。

日本では、映像作品の管理が年々厳しくなっているようだが、一方で今回取り上げたような問題も依然として存在する。徹底した管理がなされているものとの落差から、日本社会の映像作品をめぐる環境の実態が垣間見えるのではないか。




探偵T