●更新日 07/03●


おぎやはぎ落書き問題、所属事務所の謝罪内容に疑問


探偵ファイルで取材を重ねてきた、お笑いコンビ・おぎやはぎによるベルリンの壁への落書き問題。ついに所属事務所が謝罪を表明し、各メディアでも報じられた。

2008年7月2日、ZAKZAKは「今度はおぎやはぎ…ベルリンの壁に落書き」と題した記事を掲載した。記事中には、おぎやはぎが所属するプロダクション人力舎のコメントが、以下のように掲載されている。

「2006年のことであり、経緯についての記憶は曖昧ではありますが、ベルリンの壁のThe East side Galleryはアーティストに公開されている場所でもあり、多くの市民や観光客もサインをしています。このため、当時はあまり深く考えずに名前を記しました。しかし今は、軽率な態度だったと反省しております」
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この説明には、納得しがたい。謝罪を表明するからには、十分な情報収集がなされたはずだ。ところが、この騒動の核心部分についての言及がなされていない。むしろ、事実に反することさえ述べていると言うべきなのだが、その点が巧妙にカモフラージュされている。

6月29日の記事で扱ったように、おぎやはぎが落書きしたベルリンの壁のアートは、文化財保護指定されている。その場所に、観光客らが落書きを続けていた。ドイツ大使館も、「ベルリンの壁は、市及び州の文化財保護法によって守られているもの。(落書きは)法律的に違反であり、良くないことに変わりはない」と述べている。

だが、上に引用した「アーティストに公開されている場所でもあり、多くの市民や観光客もサインをしています」という説明では、この点について一切触れていない。それどころか、アーティストが壁に描くという行為と、そのアートの上に観光客が落書きするという行為との違いを、意図的に曖昧にしているかのようだ。更には、法的な保護対象であるため、アーティストたちも自由に描けるわけではないということも指摘しておきたい。

また、所属事務所のコメントでは、おぎやはぎが日テレの「天才!!カンパニー」の取材で現地を訪れた点にも触れていない。そのため、落書き行為と番組との関係の有無については未解明なままとなっている。
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ZAKZAKによると、日テレ総合広報部は「現在調査中」として回答を依然として保留している。7月1日の記事で指摘されているように、今回の問題の全体像を明らかにするためにも、事実の徹底した追及が必要だろう。



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