●更新日 04/03●
「江原啓之の霊視は非科学的」とフジテレビが認定!
2007年11月15日、2008年1月22日のニュースウォッチでお伝えした、フジテレビの27時間テレビの問題に、また新たな展開があった。
以前の記事で詳述したように、江原啓之氏による「スピリチュアル・カウンセリング」として放映された内容は倫理的に問題であると、BPOからも指摘がなされていた。それに対してフジテレビが公式見解を報告書に纏め、概略を同社HPに掲載した。
ところが、この該当ページ。見つけるのがなかなか容易ではないのだ。フジテレビHPトップページ→「こちらフジテレビ」→「人権や青少年問題について」→「BPOからの意見・問合せに対するフジテレビからの回答・報告」。これでようやく辿り着くことができる。
報告書には、「番組プロデューサー・アンケートの実施」の結果が記されている。その内容は概ね反省の弁なのだが、中にはこんなものも。「収録内容には納得、しかし編集上がりには不満足という、出演者とテレビ局の間にありがちな揉め事になってしまったのではないか」。江原氏の霊視を受けた女性が収録時に抗議したという点は、すっかり忘れられてしまったのだろうか。
また、「非科学的な根拠の薄いテーマを題材にした番組制作に対する一層の注意喚起が不可欠であることを実感した」との回答も。これは事実上、フジ関係者が江原氏の霊視を否定的に評価したことになる。
この点について、青山学院大学名誉教授の清水英夫氏によるコメントがある。「一番の問題点は、スピリチュアル・カウンセリングと称する非科学的、荒唐無稽な霊視を番組の中核に置いたことである」と述べ、「全体として霊視を肯定的に扱っているとの批判は免れがたいようだ」との結論に至っている。
ちなみに、先述の毎日新聞の記事には注意が必要だ。「非科学的、荒唐無稽」という記述を引用し、「番組制作の誤りを認める報告書を同局のホームページで公表した」と記している。だが、これは清水氏のコメントであり、「荒唐無稽」とフジが述べたのではない。
ネット上では、「トカゲの尻尾切りだ」との批判が多いようだ。放送倫理云々以前に、「ブームが去ったら使い捨て」という常套手段にも見えなくはないが・・・。
探偵ファイル
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