●更新日 01/19●


テレ朝で密漁を自慢する韓国漁民、日本に壊滅的被害


テレビ朝日「報道ステーション」のインタビューで、韓国人漁師が「我々はわざと密漁を行なっている」と宣言したことが話題になっている。

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2008年1月18日の同番組で、「日本の魚を襲う!!韓国の漂着ゴミ」と題する特集が組まれた。アナゴ漁にプラスチックの筒を使用し、それを海中に大量にばら撒くという手法で、韓国人漁師たちが密漁を行なっているという。一度に船に搭載する数は11000から15000にも及ぶとのこと。日本の場合は1300個以内に制限されているので、その数はおよそ10倍もしくはそれ以上だ。

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ここまで大規模な密漁を行なう目的は、アナゴだけではない。それは、同じ仕掛けで獲れるヌタウナギで、韓国ではアナゴの2倍以上の値段で取引されているという。このウナギは、日本では食べられていないが、韓国ではごく一般的に消費されている。だが、韓国ではアナゴもヌタウナギも、乱獲により全滅に近い状態になってしまった。そのため、日本の対馬へ密漁に来るというのだ。

インタビューで「対馬に行った時にEEZ(排他的経済水域)に入ってしまいましたか?」と聞かれると韓国人漁師は、「そう、わざと入ったよ」と答えた。「拿捕されるということはなかったのですか」という問いに対しては、「自分は捕まっていないが、近所の人はたくさん捕まったよ」と回答した。同番組では、「去年だけでも」4隻の船が拿捕されたと表現した。だが、ネット上では、この程度では取締りが甘すぎるという批判的な声が強いようだ。

近年は、取締りの際に漁具の押収を逃れるために、目印となるブイをつけずに筒を仕掛ける手口が横行しているという。「目印がないと回収できないのでは?」との質問に対して韓国人漁師は、「その場合は捨てるんだ」と答えた。海底には全部で筒がどのくらい沈んでいるのかと問われると、「数え切れない、無数と言っていいだろう」と述べた。

鳥取県境港の倉庫には、海の中から回収した韓国の密漁漁具が大量に保管されているという。体育館の2倍ほどの大きさの倉庫が漁具で埋め尽くされており、しかもそのような倉庫が県内に6箇所もあるというのだから、膨大な量だ。漁の最中になくなる筒は全体の約1割。だが、筒の原料は安価なプラスチックであるため、それでもアナゴが入れば儲けが出るという。

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これらの筒をそのまま海底に放置しておくことで、とんでもない被害が出ているようだ。仕掛けの中に魚介類が入ってしまうと出られないので、そこで寿命を終えることになる。すると、死骸は他の個体の餌となり、それを求めて新たな個体が筒の中に入ってくる。こうして、海底に散乱する膨大な数の筒の中に次々に魚介類が入っていき、漁業資源が大打撃を受けることになるという。

この現象は、「ゴースト・フィッシング(幽霊漁業)」と呼ばれている。海底に捨てられた漁具は、結果として人知れず「漁を続けてしまう」というわけだ。漁具に使われている原料が、プラスチックなどの自然界では分解されにくいものである場合、長期間にわたって漁業資源を失い続けることになる。実際、日本の漁業関係者の漁獲は大きく減少しているという。しかも、海底に散乱する筒に引っかかって網が壊れ、補修作業のために漁を中断しなければならなくなるとのこと。

ちなみに、今回の特集の題名を見ても、強調点は環境への影響と漁業資源の減少である。これは確かに重要な問題だが、古舘キャスターのコメントでも、EEZ問題への具体的な言及はなかった。この問題を抜きに語ることこそ、根本的な解決を遅らせることになるのではないだろうか。



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