●更新日 12/21●
先日、「初音ミク」がアーティストとしてJASRACに登録されていたとして、JASRACを「カスラック」などと呼び蛇蝎のごとく嫌っているネット住民の間で騒然となった。
こんばんは、クリプトン伊藤です。「みくみく〜」のJASRAC登録の波紋が拡がってきましたので、説明責任を果たさせていただきます。
まず、私がこの事実を確認したのは、12/17(月)の午後、CloseBox and OpenPodからの記事でした。直ぐにドワンゴ・ミュージックパブリッシングという会社の連絡先を調べ、電話しましたが、担当者が不在のため折り返しの電話を待ちました。夕方5時半過ぎに連絡を戴きましたので、この件について説明を求めました。「何故JASRACに登録する必要があったんですか?」と。また、「アーティスト:初音ミク」という表記についての事前の相談はありませんでしたので、それに対する抗議です。 「初音ミク」という1つの音楽ソフトを通じて、才能あるクリエイターに正当な注目が集まることは大変喜ばしいことです。その様なクリエイターが多く育って、そして正当な対価を得られるようになることが、次のクリエイションを産むためには必ず必要です。しかし、現状の著作物利用料の分配の仕組みは、JASRACなどの仲介を得てはじめて実現するようです。例えばカラオケで「みくみく〜」が配信されてますが、どれだけ歌われようが、JASRACなどの管理がなければ悲しいかな分配ゼロです。CGMの「入り口」として「ピアプロ」サイトを構築してますが、どうやら「出口」もしっかり用意せねばならない気がしてきました。 今回の件は、ドワンゴ社とも話し合う余地がありますので、弊社としても出来るだけ頑張ってみます。 投稿者 itoh : 2007年12月19日 00:46 上記引用のとおり、クリプトン社の伊藤社長は自社のブログのコメント欄でドワンゴ社からは事前の相談はなかったとして抗議を行い、ドワンゴ側が謝罪するにいたる(ドワンゴ・ミュージック・パブリッシンング「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」JASRAC登録にいたる経緯)。 著作権を管理する会社にしてはずいぶん杜撰ではあるが、とりあえず「手違い」で登録を変更ということで一件落着か……と思っていたら、今度は初音ミクの楽曲を作者に無断で着うたとして配信していたのではという疑惑が持ち上がってきた。 現在、契約もしていないのに無断で配信された、と作者が2chに降臨するなどして裏話を暴露している。 クリプトンの伊藤社長が21日の1:29にアップしたエントリーによれば、ドワンゴとの契約にあたりクリプトン社の意向で仲介業者が入って契約が煩雑になったこともあるが、「口約束で先にこと(この場合は着うた配信)をすすめて後で正式に契約する『業界の慣習』byドワンゴ」によるところが大きいようだ。クリプトン社はその「業界の慣習」とやらに異を唱えている。歌などは旬を逃すと厳しいところがありある程度はわからないでもないが、それをたてに一方的にやられたのではたまったものではないというところだろう。 それを受けてのものなのか、ドワンゴは今度は朝4時に「クリプトン社の謝罪に対するコメント」とまるでクリプトン社がドワンゴに謝罪したかのようなタイトルのエントリーを追加している。その中に もやはり「権利関係の処理につき権利代行の会社」云々というのが出てきており、今度その会社とクリプトンに責任転嫁をするようなフシが見受けられることから火に油を注ぐ結果となってしまっているようだ。 この件を受けたものかどうかはわからないが、ドワンゴの株価はここ数日大暴落している……。 のまネコ騒動を思い出させるような様相を呈してきたこの騒動、現在進行形でまだまだ続いている。 大きな動きがあればまたお伝えしたい。 探偵ファイル |
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