●更新日 12/08●


テレ朝、マックインタビュー捏造問題でついに謝罪


2007年11月28日のニュースウォッチにて報じたように、マクドナルドの消費期限偽装問題に関する、テレビ朝日「報道ステーション」のインタビュー内容も「偽装」ではないか、という疑問の声が出ていた。ネット上でも大きな話題となったばかりか、実際にテレビ朝日に問い合わせる人々も続出した模様だ。

そしてついに、テレビ朝日はこれを「偽装」報道として正式に認めるに至った。12月7日の同番組で、古舘伊知郎キャスターは、ニュースの合間にこの件に突然言及し、インタビュー内容の問題点について説明した。

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探偵ファイルでは、古舘氏の説明内容を、一字一句正確に全て文字に起こしてみたので、以下に掲載する。

「そして視聴者の皆様、ここでお知らせすることが実はあります。それは11月の27日にですね、この番組で放送致しました、あのマクドナルドの商品の調理日時の改ざんについてのニュースでですね、番組の中で元店長代理という方の証言を放送致しました。その証言をめぐってですね、多くの視聴者の方々から「おかしいのではないか」というご指摘を頂きました。それについてです。まず、証言の内容に関してなんですが、それはマクドナルドのフランチャイズ店のみならず直営店においてもですね、一部商品の調理日時の改ざんが行われていたということを裏付ける重要な証言だと私たちは捉えたために、その方のインタビューを放送致しました。それについては、全く今も変わっておりません。そもそもですね、取材する過程で、実は番組関係者の中に、かつてマクドナルドで店長代理を務めていたという人物に行き当たりました。私たちが間違っていたのは、その後です。元店長代理ということは、今は店を辞めているにもかかわらず、インタビューはですね、店員時代の制服を着て、店長代理のバッジをつけて行われたという点でありました。これは本当に間違ったやり方です。申し訳ありませんでした。視聴者の皆様方に混乱と誤解を与えるものでありました。今、この番組が頂いている皆様方の信頼というものを失わないためにもですね、あえて報道ステーションはそのことを報告させて頂きました。」

上記の説明では、視聴者が「おかしいのではないか」と述べているのは具体的に何を指しているのか不明だ。そこで、系列の朝日新聞による、この件に関する記事を見てみよう。そこには、「辞めた人が制服を着ているのはおかしい」という指摘が挙げられている。また、「女性の証言内容に間違いはないが、映像表現として適切さを欠いた」というテレビ朝日広報部のコメントも掲載されている。

また、この記事には、「女性が当時の制服と店長代理バッジを持っていると聞いたスタッフが「着用した方が信憑性が増す」と判断して着用してもらった」という記述がある。

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しかし、11月28日のニュースウォッチで述べたように、「『店長代理』のバッジをつけているのに、制服自体は『お客様係』」というお粗末な組み合わせが、このインタビューの捏造議論に火をつけ、謝罪にまでいたったのだから、なんとも皮肉な「信憑性」となってしまったものである。



探偵ファイル



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